宴の後も

ヨーロッパと違ってシーズン・オフの無いアメリカ競馬、BCが終了した昨日もG戦が行われました。ニューヨークとカリフォルニア。

先ずはアケダクト競馬場の2歳戦2鞍、牝馬のためのテンプテッド・ステークス Tempted S (GⅢ、2歳牝、8ハロン)は1頭取り消して5頭立て。馬場は fast 。G戦での入着経験がある2頭のうちの1頭、プレッチャー厩舎のストップチャージングマリア Stopchargingmaria が4対5の1番人気に推されていました。
5頭がほぼ一団の展開。僅かにディヴァイデッド・アテンション Divided Attention が逃げ、2番手に付けたストップチャージングマリアが先頭を奪うと、後は独走。2着争いに何と10馬身4分の3差を付ける圧勝です。2着には一旦後方に下がったディヴァイデッド・アテンションが巻き返し、1馬身差でデレクス・ガール Derek’s Girl が3着。
冒頭に紹介したようにトッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のストップチャージングマリアは、7月にサラトガでデビュー勝ち。そのサラトガでスピナウェイ・ステークス(GⅠ)でスイート・リーズン Sweet Reason の2着、続いて前走フリゼッテ・ステークス(GⅠ)でもアルテミス・アグロテラ Artemis Agrotera の3着(2着はスイート・リーズン)してきた馬で、これで4戦2勝。順当にステップを踏んできました。

もう一鞍が牡馬によるナシュア・ステークス Nashua S (GⅡ、2歳、8ハロン)。1頭だけが抜けていたテンプテッドとは別に、こちらは混戦。12頭が出走し、ベルモントのデビュー戦を5馬身半差で圧勝したマンハッタン・ジョニー Manhattan Johnnie が5対2の1番人気。出走馬中唯1頭ステークス(一般)に勝っているホセ・シー・ヴュー Jose Sea View は29対1の伏兵でしかありません。
先手を取ったのは最低人気(99対1)のオウサム・ワイルドキャット Awesome Wildcat でしたが、直ぐにマンハッタン・ジョニーが先頭を奪っての逃げ。しかし本命馬は早くも一杯となり、4番手を進んでいた2番人気(4対1)のカイロ・プリンス Cairo Prince が抜けると、直線では一気に7~8馬身差のリードを付けて安全圏に。最後は抑えたこともあり、2着ファイナンシャルモグール Financial Mogul に2馬身半差を付けていました。更に半馬身でノーブル・ムーン Noble Moon が3着。
キアラン・マクローリン厩舎、ルイス・サエズ騎乗のカイロ・プリンスは、10月初めにベルモントの新馬戦を2馬身4分の3差で勝っていた1勝馬。これで2戦2勝、無傷でG戦勝馬となりました。

BCの宴を閉じたばかりのサンタ・アニタ競馬場でも、日曜日にG戦が一鞍組まれていました。ゴールディコヴァ・ステークス Goldikova S (芝GⅡ、3歳上牝、8ハロン)、BCには該当条件が無い、牝馬による芝コースのマイル戦。firm の馬場に9頭が出走し、前走デル・マーのイエロー・リボン・ハンデ(芝GⅡ)に勝ったエッグ・ドロップ Egg Drop が9対5の1番人気に支持されています。
レースは最低人気(33対1)のイー・ズィー・キッティー E Z Kitty が一時は2番手以下を8馬身離しての大逃げ。2番手に待機したエッグ・ドロップが向正面で徐々に差を詰め、直線で一気に先頭。ここに前半は後方3番手に控えていた4番人気(7対1)のミス・ピッパ Miss Pippa が外から頭差まで追い詰めた所がゴール。芦毛、と言ってもほとんど白毛に近くなっている2頭のワン・ツー・フィニッシュでした。3着は1馬身4分の1差でカスタマー・ベース Customer Base の順。
マイク・ミッチェル厩舎、マーチン・ガルシア騎乗のエッグ・ドロップは、サンタ・アニタの芝コースは初体験ながら、前走に続いて芝のGⅡ戦に2連勝。前々走ハリウッド・パークのロイヤル・ヒロイン・ステークス(芝GⅡ)ではシァパレルリ Schiaparelli の2着しており、芝コースではこれが唯一の敗戦。通算成績は11戦5勝2着2回3着2回となる4歳馬です。またガルシア騎手は、前日のジュヴェナイルでニュー・イヤーズ・デイ New Year’s Day に騎乗してBC初勝利。二日連続のG戦勝利となりました。

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