サラトガとデル・マー揃い踏み

今週からアメリカも夏競馬本番、昨日は金曜日でしたがニューヨークのサラトガ競馬場が開幕し、カリフォルニアのデル・マー競馬場と合わせて3鞍のG戦が行われました。

先ずサラトガ競馬場のオープニング当日はG戦2鞍、スカイラーヴィル・ステークス Schuylerville S (GⅢ、2歳牝、6ハロン)。全米を通じて今年最初の2歳牝馬G戦で、fast の馬場に8頭が出走してきました。このレースを5勝しているトッド・プレッチャー厩舎の高馬で1戦1勝のポジティヴリー・ロイヤル Positively Royal が6対5の1番人気。
6ハロンのダッシュ、2番人気(3対1)で前走ベルモントで一般ステークス(アストリア・ステークス)に勝ったモーメント・イズ・ライト Moment is Right が飛ばしましたが直線は一杯。3番手から2番手と徐々に順位を上げた5番人気(8対1)のオフ・ザ・トラックス Off the Tracks がそのまま先頭に立つと、4番手から伸びた3番人気(5対1)のバンリー Banree に3馬身4分の1差を付ける圧勝でした。4馬身4分の3差で同じ3番人気のデックド・アウト Decked Out が3着に入り、人気のポジティヴリー・ロイヤルは道中他馬と何度か接触したとのことで8着最下位に惨敗。
ロデリック・ロドリゲス厩舎、ルイス・サエズ騎乗のオフ・ザ・トラックスは、6月13日にガルフストリームの5ハロン戦で2着に4馬身4分の1差を付けてデビュー勝ちしたばかりの2戦2勝。ロドリゲス師自身これがサラトガに管理馬を出走させたのは初で、初勝利でもあります。馬が若い2歳馬にはレース間隔を1か月半空けるというのが師の方針で、ここに出走してきたのもローテーション上に組まれていたから。恐らく次走は6週間後(9月6日)のスピナウェイ・ステークスになるだろう、とのことでした。父はカーリン Curlin 、半兄にウエスト・ヴァージニア・ダービー(GⅡ)とアイオワ・ダービー(GⅢ)に勝ったコンコード・ポイント Concord Point がいる血統。

サラトガ初日二つ目のG戦はレイク・ジョージ・ステークス Lake George S (芝GⅡ、3歳牝、8.5ハロン)。firm の馬場、有力馬を含めて3頭が取り消して9頭立ての中心馬不在。前走一般ステークス(6月14日、ワイルド・アプローズ・ステークス)でハナ差2着したパルティザン・ポリティックス Partisan Politics が2対1の1番人気。
レースは4番人気(5対1)のフェザード Feathered が逃げ、パルティザン・ポリティックスは後方2番手からの追い込み策。直線、2番手を追走していたブービー人気(19対1)のカーラ・マリー Cara Marie が逃げ馬の外から先頭に立ちましたが、前半5番手を進んでいた3番人気(9対2)のミセス・マクドゥガル Mrs McDougal が大外から伸び、内の2着争いに半馬身差を付けて優勝。その2着争いは、逃げたフェザードが再び内から巻き返し、ハナ差でカーラ・マリーを抑えていました。パルティザン・ポリティックスも追い上げましたが、首差届かず4着。
チャド・ブラウン厩舎、イラッド・オルティス騎乗のミセス・マクドゥガルは、前走アメリカン・オークス(GⅠ)でスパニッシュ・クイーン Spanis Queen の4着に終わっていた馬。このレースでも逃げたフェザードは2着でした。2歳時は未出走、3歳の2月にガルフストリームでデビュー勝ち(2着に3馬身差)し、4月にはアケダクトのアローワンス戦にも優勝(2着に7馬身4分の1差)。初挑戦のアメリカン・オークスを経て、今回がG戦もステークスも初勝利、通算成績は5戦3勝となります。

そして西海岸からは、デル・マー競馬場のクーガーⅡ世ハンデキャップ Cougar Ⅱ H (GⅢ、3歳上、12ハロン)。復活した fast のダート・コース、2頭が取り消して5頭立て。このレースで2年連続2着に甘んじてきたスカイ・キングダム Sky Kingdom が6対5の1番人気。三度目の正直なるかが見所でしょうか。
2番人気(3対2)のキャット・バーグラー Cat Burglar がやや離して逃げ、スカイ・キングダムはこれを2番手で追走。残る3頭は本命馬から更に大きく離れて追走する展開。第3コーナー手前で5頭の差が一気に縮まり、スカイ・キングダムが逃げ馬を捉えて直線に入り念願の勝利かと思われましたが、終始内ラチ沿いに後方を進んでいた3番人気(3対1)のビッグ・ジョン・ビー Big John B が直線でも内ラチ沿いに脚を伸ばし、外から追い上げる4番人気(12対1)のベイラウトボビー Bailoutbobby に半馬身差で優勝。スカイ・キングダムは最後で力尽き、4馬身半差を付けられての3着、二度あることは三度あるの敗退となってしまいました。
フィリップ・ダマト厩舎、ラファエル・ベハラノ騎乗のビッグ・ジョン・ビーは、2012年1月以来となるダート・コースでのG戦勝利。去年は芝でデル・マー・ハンデ(芝GⅡ)に勝っており、久し振りにメイン・コースでの勝利となった6歳せん馬です。

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください