木曜日のG戦
昨日はアイルランドとフランスで対照的なG戦が行われましたので、その紹介です。
先ずアイルランドのレパーズタウン競馬場ではバリオーガン・ステークス Ballyogan S (GⅢ、3歳上牝、6ハロン)。good の馬場に4歳馬4頭、3歳馬4頭の計8頭立て。英国のレディー・セシル厩舎が態々追加登録料を支払って遠征してきた3歳馬ジョユーズ Joyeuse が8対13の1番人気。
このレースはここ10年で英国馬が5勝していること、フランケル Frankel の半妹という血統、フレッド・ダーリング(GⅢ)から1000ギニーで11着、短距離に路線変更してきたことなどからの人気でしょう。
未勝利馬ボディー・ビューティフル Body Beautiful の逃げ、ジョユーズは最後方からの待機策。直線、本命馬も良く伸びましたが、2番手を追走していた2番人気(8対1)の一角マジック・クィーン Magic Queen が先に抜けて本命馬に2馬身半差を付ける快勝。4~5番手を進んだ同じ8対1でチーム・オブライエンのスパロウ Sparrow が首差3着。
トレーシー・コリンズ厩舎、パット・スマーレン騎乗のマジェスティック・クィーンは、前走アスコットのリステッド戦(8ハロン)で3着、その前はダンダルクの一般戦(8ハロン)に勝っていましたが、6ハロンは初めての距離。ここで勝つには距離が短すぎると思われていた4歳馬です。
一方フランスはロンシャン競馬場で行われたラ・クープ La Coupe (GⅢ、4歳上、2000メートル)。very soft という極めて重い馬場に6頭。9対5の1番人気に支持されたオコヴァンゴ Ocovango は去年のグレフュール賞(GⅡ)勝馬で、その後英ダービーに挑戦して5着、パリ大賞典3着、秋のニエル賞(GⅡ)がキズナの3着、凱旋門賞にも挑んで14着と常にトップ・クラスと闘ってきた4歳馬。今期は条件戦7着からのスタートです。
ケルティック・ロック Celtic Rock が逃げ、オコヴァンゴは中団の外。しかし直線でも本命馬は伸びを欠き、優勝は同じく中団の内で機を窺っていた2番人気(2対1)のナルニーン Narniyn でした。最後方から追い込んだ最低人気(127対10)イプスウィッチ Ipswich が半馬身差で2着、オコヴァンゴは更に1馬身4分の3差の3着です。
アラン・ド・ロワイヤー=デュプレ厩舎、クリストフ・スミオン騎乗のナルニーンは、アガ・カーンが所有。去年の9月から10月にかけて未勝利からフロール賞(GⅢ)まで一気に3連勝で駆け上ってきた4歳馬で、これが今期初戦でした。絶好調だった秋に向けて更なる成長が期待されるでしょう。
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