2014グローリアス・グッドウッド3日目とドーヴィル開幕戦

グッドウッドの3日目はG戦3鞍、馬場は前日と同じ good to firm ですが、散水をしてのこと。それだけ固い馬場になっているということでしょう。

最初はリッチモンド・ステークス Richmond S (GⅡ、2歳、6ハロン)。1頭が取り消して8頭が出走し、前走ジュライ・ステークス(GⅡ)を制したアイヴァウッド Ivawood が2対5の断然1番人気に支持されていました。
現時点では1頭だけ抜けた感のあるアイヴァウッド、ほぼスタートから主導権を取っての逃げ切り勝ちです。大混戦の2着争いに4馬身半差を付けていました。2着争いの先頭には5番人気(14対1)のルーイ・ド・パルマ Louie de Palma が突っ込み、首差で2番人気(5対1)のジャングル・キャット Jungle Cat が3着。

アイヴァウッドは今シーズンから父を引き継いだリチャード・ハノン(父と同名)師の管理馬。父は2008年から2011年までこのレースを4連勝しており、息子リチャードは初年度で初勝利と2歳に強い伝統を守っています。父の4連覇でも手綱を取ったリチャード・ヒューズ騎手は、このレース5勝目。
これで3戦無敗、GⅡに2勝したアイヴァウッドは、距離が延びるたびに内容も良くなっており、陣営は当然ながらギニーが目標。この時点でオッズは10対1となっています。このあとはモルニー賞、デューハースト・ステークスとGⅠを狙って来るでしょう。

続いてはグッドウッド競馬場の看板でもある伝統のグッドウッド・カップ Goodwood Cup (GⅡ、3歳上、2マイル)。2頭が取り消して8頭立て。アスコット・ゴールド・カップ2着のレース後の検体から薬物が検出されたことが話題になっているエリザベス女王のエスティメイト Estimate が2対1の1番人気。薬物については未だ結論が出ておらず、結果によってはゴールド・カップ2着が剥奪されるかもしれません。

レースは3頭出しゴドルフィンのペースメーカーを務めるエクサレント・リザルト Excellent Result が逃げ、これを巧く利したゴドルフィンの3番人気(5対1)カヴァリーマン Cavalryman が抜け、同厩のアージーマー Ahzeemah との叩き合いを首差制して優勝、ゴドルフィンの思惑通りワン・ツー・フィニッシュとなりました。4馬身半差で2番人気(11対4)、去年の覇者ブラウン・パンサー Brown Panther が3着、エスティメイトは期待を裏切る8着ドン尻に終わりました。
サイード・ビン・スロール厩舎、これもヴェテランのキーレン・ファロンが騎乗したカヴァリーマンは、今年8歳。前走ニューマーケットでのプリンセス・オブ・ウェールズ・ステークス(GⅡ)に続くGⅡ戦2連勝です。3歳時にはパリ大賞典を勝ったGⅠ馬、8歳になってなお進化中と驚異のレジェンドです。秋は大目標のメルボルン・カップを目指しますが、同じ目標を立てていたエスティメイトは白紙に戻りそう。カヴァリーマンのメルボルン・カップのオッズは20対1となっています。

3日目の最後はリリー・ラングトリー・ステークス Lillie Langtry S (GⅢ、3歳上牝、1マイル6ハロン)。古馬牝馬の長距離戦と言う最も重要なレースの少ないジャンル、10頭が出走してきました。去年のオークス馬タレント Talent も出てきましたが、3対1の1番人気はアスコット・ゴールド・カップで3着に来たミスユナイテッド Missunited

ニンフェア Nymphea の逃げを残り3ハロンから交わして先頭に立ったミスユナイテッド、5番人気(7対1)アラビアン・コメット Arabian Comet の追い上げを半馬身凌いで人気に応えました。頭差で4番人気(6対1)のワイラ Waila が3着。
マイケル・ウインターズ厩舎、ジム・クロウリー騎乗のミスユナイテッドは、去年の夏にはアイルランドの有名な障害戦のゴールウェイ・ハードルに勝っている両刀使い。レース後ジョッキーが下馬し、どうやら脚部に故障を発症した模様。陣営もこれが引退レースと考えていたようで、平場と障害合わせて12勝を、平場のGⅢ勝利で終えることになるようです。

さて昨日はフランス、伝統のドーヴィル夏開催が開幕しました。
初日のG戦はプシケ賞 Prix de Psyche (GⅢ、3歳牝、2000メートル)のみ。漸く good にまで回復した馬場に7頭立て。イギリスから遠征してきたビー・マイ・ギャル Be My Gal が12対5の1番人気。

フアラパイ Hualapai が逃げましたが、2番手を追走したビー・マイ・ギャルが人気通り抜け出して快勝。1馬身半差で4番人気(23対5)のアナイタ Anahita が2着、更に1馬身差で2番人気(27対10)のロイヤルマニア Royalmania が3着。
ロジャー・チャールトン厩舎、ランフランコ・デットーリが騎乗したビー・マイ・ギャルは、前走もフランス遠征でクロエ賞(GⅢ)で不利がありながらも3着していた馬。未だこれが4戦目とキャリアの浅い馬ですが、能力は中々のもの。

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