戦後生まれの2レース

昨日はイギリスとアイルランドで夫々一鞍づつのG戦が行われました。
イギリスはソールズベリー競馬場 Salisbury のソヴリン・ステークス Sovereign S (GⅢ、3歳上、1マイル)。この競馬場で行われるG戦はこれが唯一。2000年に創設された新しいレースで、GⅢに格上げされてからは11回目となります。

馬場は good to firm 、4頭が取り消したため7頭立て。実績から、前走フランスのジャン・プラ賞(GⅠ)で2着入線(進路妨害で4着に降着されたものの)した3歳馬ユーフテン Yuften が6対4の1番人気。フランス遠征の前にはロイヤル・アスコットのセント・ジェームス・パレス・ステークスでも5着しており、GⅠで戦ってきた実績が評価されていました。
レースはハイランド・コロリ Highland Colori が逃げ、先行したユーフテンは残り2ハロンで先頭に立ちましたが、6番手に待機していた4番人気(11対2)のキャプテン・キャット Captain Cat が伸び、2番手追走から粘る2番人気(4対1)プロデューサー Producer に2馬身半差を付けて優勝。更に2馬身4分の1差で最低人気(14対1)のリルーテッド Rerouted が3着に追い込み、ユーフテンは4着に終わりました。前走でも最後でバテて寄れたのが進路妨害に繋がっており、1マイルは距離的にやや長いのかも知れません。

ロジャー・チャールトン厩舎、ジェームス・ドイル騎乗のキャプテン・キャットは、シーズン初めにリングフィールドのオール・ウェザー・コースで条件ステークスに勝って以来となる久々の実戦。これが4勝目でG戦は初勝利となる5歳馬、芝のGクラスでも通用することを証明して見せました。

一方アイルランドはレパーズタウン競馬場のデスモンド・ステークス Desmond S (GⅢ、3歳上、1マイル)。こちらは戦後直ぐの1946年に創設されたレースで、今年が戦後と同じ69回目。1971年にパターン・レース・システムが導入されて以来ずっとGⅢを維持してきた一戦でもあります。

馬場は yielding to soft と重く、1頭が取り消して9頭立て。7対4の1番人気に支持されたのは、前走コークのリステッド戦に勝っているブレンダン・ブラッカン Brendan Brackan 。
レースはキングジョージでも逃げたレイティール・モール Leitir Mor が引っ張り、ブレンダン・ブラッカンは3番手追走。最後は4番手に付けていた2番人気(10対3)カスタム・カット Custom Cut との叩き合いになりましたが、カスタム・カットが勝って本命馬に2馬身4分の1差を付けて優勝。半馬身差3着には3番人気(13対2)のスルサン Sruthan が入りました。オークス(7着)と愛オークス(10着)に参戦した3歳馬パレス Palace が4着。

勝ったカスタム・カットは、去年まではアイルランドで調教されていましたが、現在は英国のデヴィッド・オメーラ厩舎所属で、これがアイルランドでの初勝利となるダニー・タドホープ騎乗。去年アイルランド時代にはグラッドネス・ステークス(GⅢ)にも勝ったことのある5歳せん馬で、ウインザーとポンテフラクトのリステッド戦に連勝していました。通算8勝目、G戦は2勝目となり、ドンカスターのパーク・ステークスでGⅡ初勝利を目指す予定。

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