2015年クレイヴァン開催初日

先週末に障害競馬の名物グランド・ナショナルが終わり、英国の平場競馬も愈々本格的なシーズンに入りました。と言っても最初のクラシックは早や2週間後、昨日と今日の二日間は今年最初のニューマーケット開催でトライアルが行われます。

先ず昨日は good to firm の馬場で行われた牝馬によるネル・グィン・ステークス Nell Gwyn S (GⅢ、3歳牝、7ハロン)。1頭が取り消して8頭立て。近年は2歳シーズンを終えた有力馬がトライアルを使わず本番直行というパターンが増えており、この最重要トライアルも強力なクラシック候補は見当たりません。
10対3の1番人気に支持されたビューティフル・ロマンス Beautiful Romance は、去年ドンカスターで新馬(8ハロン)勝ちしただけの1戦1勝馬で、ゴドルフィンの馬。このレースが試金石となる一戦です。

比較的馬場の良いスタンドに近い枠からスタートした2頭、アストレル Astrelle とムラーカバ Muraaqaba がハナを切りましたが、ムラーカバは直ぐに後退。残り2ハロンになってからが勝負ですが、2番手追走から先頭に立った6番人気(7対1)のニュー・プロヴィデンス New Providence が粘る所、最も不利なスタンドから遠い2番枠発走の2番人気(4対1)オサイラ Osaila がジワジワと差を詰め、スタンド側に寄れながらもニュー・プロヴィデンスに短頭差競り勝ちました。人気のビューティフル・ロマンスも先行から追い上げましたが、前が狭くなる場面もあって1馬身半差の3着。
終わって見れば勝ったオサイラは去年アスコットでプリンセス・マーガレット・ステークス(GⅢ)とニューマーケットの高額セール・レースに勝っており、アメリカ遠征でBCジュヴェナイル・フィリーズ・ターフでも3着したメンバー中で公式格付けが最も高かった馬。それでもレース前の1000ギニーのオッズは40対1で、この勝利により25対1に上がったというあくまでも伏兵的な評価です。
オサイラを管理するのはリチャード・ハノン師、師にとってはこれが今シーズン初勝利となります。ハノン厩舎は他にマーシュ・ホーク Marsh Hawk も出走していましたが、こちらはリチャード・ヒューズ騎乗で7着。勝馬はアル・シャカブ・レーシングの所有とあってフランキー・デットーリが騎乗していました。

ハノン厩舎は一昨年スカイ・ランターン Sky Lantern がネル・グィン2着の後1000ギニーを制していますから、オサイラにも充分チャンスがあると言えるでしょう。

 

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