1000ギニーに本命馬登場

昨日と今日の二日間、ニューマーケットのクレイヴァン・ミーティングが行われています。この開催が事実上英国平場シーズンのスタートと言えるでしょう。
初日のパターン・レースは一鞍のみ、伝統の1000ギニートライアルとなるネル・グィン・ステークス Nell Gwyn S (GⅢ、3歳牝、7ハロン)です。

馬場は good 、14頭が出走。出走馬中唯1頭のG戦勝馬、しかもGⅠ(モイグレア・スタッド・ステークス)に勝ったスカイ・ランターン Sky Lantern が11対4の1番人気に支持されています。GⅠ勝のペナルティーとして3ポンドの負担が課せられていますが、実績から当然な人気でしょう。

ライト・アップ・マイ・ライフ Light Up My Life の逃げを後方から追い上げたスカイ・ランターン、順当勝ちかと思われましたが、同じく最後方から一気の脚で追い込んだ5番人気(10対1)ホット・スナップ Hot Snap の瞬発力が更に勝り、スカイ・ランターンに2馬身4分の1差を付ける快勝です。更に2馬身半でウイニング・エクスプレス Winning Express が3着。
ホット・スナップは、ジャドモント牧場を代表するハーリッド・アブダッラー殿下所有、サー・ヘンリー・セシル厩舎、トム・クィーリー騎乗というフランケル Frankel でお馴染みの陣営で、フランケルが引退した後を継ぐスターに成長する可能性を秘めていると言えるでしょう。

2歳時の9月にケンプトン競馬場のポリトラック・コースで新馬勝ちしただけのホット・スナップ、僅か2戦目で一気にクラシック候補に躍り出ました。各ブックメーカーも高評価で、1000ギニーのオッズは5対1から6対1の本命に急上昇しています。6対1ならロックフェル・ステークス勝馬のジャスト・ザ・ジャッジ Just the Judge と並び、5対1なら単独の1番人気。
セシル師によれば、同馬は1マイルなら更に能力を発揮できるし、1000ギニーを狙える馬。よりロイヤル・アスコット(コロネーション・ステークス)に適したタイプとのこと。
血統的にも超一流で、半姉はナッソー3連覇にヨークシャ・オークス、ヴェルメイユ賞を制した名牝ミッドデイ Midday 、オークス馬リームズ・オブ・ヴァース Reams of Verse が叔母に当たるというバリバリのクラシック血統。セシル師のことですから、馬の将来を見据えてジックリと調整してくるでしょう。ギニーのみならずオークスも射程内にある血統で、これからの動向には目が離せません。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください