プロムスに登場した創立250年のベルゲン・フィル
前回のSWR響に続き、27日のプロムスも海外からのオーケストラ、ノルウェーからベルゲン・フィルが首席指揮者リットンに率いられての登場です。
何とこの団体は創立が1765年と言いますから、今年が250年目。北欧の年に因み、世界初演2曲という意欲的なプログラムでした。
8月27日 ≪Prom 56≫
エルヤン・マトレ Orjan Matre/preSage (新版世界初演)
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
~休憩~
アリッサ・フィルソヴァ Alissa Firsova/Bergen’s Bonfire
ストラヴィンスキー/春の祭典
ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮/アンドリュー・リットン Andrew Litton
ヴァイオリン/アリーナ・イブラギモヴァ Alina Ibragimova
リットンは現在の首席指揮者で、この秋で退任。後はエドワード・ガードナーが引き継ぐことになっています。かつてあのグリーグも首席指揮者だったことがありますね。
最初のマトレは1979年ベルゲン生まれのノルウェーの作曲家 NMLではオーヤン・マトレと表記されています。ホームページがありますから、こちらを↓
今回の作品は厳密な意味での世界初演ではなく、改訂版での世界初演の由。ホームページの作品リストにも載っていますし、そのオリジナルはPDFでスコアをダウンロードすることも可能。ただし今回は当作品の新しい改訂稿による初演ですから、このスコアを見ていても途中で何処だか判らなくなります。
続いては対照的に誰でも知っている名曲中の名曲協奏曲。ソロを弾くイブラギモヴァは、今年秋にも来日し、例えば名フィルでベルクを披露することになっています(指揮はアルミンク)。
喝采に応えてのアンコールは、イザイの無伴奏ソナタ第3番「バラード」。この短いソナタ、先日やはりアンコールしたジュリアン・ラクリンとの聴き比べも未だ可能です。
後半の最初は、北欧神話に触発されて書かれた作品の世界初演。フィルソヴァは1986年モスクワ生まれの女流作曲家でピアニスト兼指揮者でもあります。1991年に英国に移住して現在に至る。
ベルゲンのかがり火は作品31が充てられており、明記されていないけれどコメンテイターの紹介では世界初演ということでした。フィルソヴァのホームページはこちら↓
最後はストラヴィンスキーの3大バレエの最後。今年のプロムスでは3曲とも取り上げられましたが、演奏もこれが最後となります。
リットンのアンコールは2曲。先ず同オケの指揮者でもあったグリーグの代表作「ペール・ギュント」からオーゼの死。直ぐに続いてプロコフィエフ「スキタイ組曲」から第2楽章が賑々しく演奏されました。ストラヴィンスキーもプロコフィエフも同コンビでBISに録音がありますし、BISの音源は全てNMLで配信されていますから、いつでも聴くことが出来ます。
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