2015年ドンカスター・セントレジャー開催2日目

今週の水曜日から最後のクラシックをメインとするドンカスター競馬場の9月開催が始まりました。メインのセントレジャーは土曜日、水曜日が初日でしたがG戦は組まれておらず、昨日の二日目からのレポートです。
9月10日のG戦は2鞍、何れも牝馬のためのレースで、馬場は good 。

最初のセプター・ステークス Sceptre S (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)はJRAがスポンサーになっていますが、もちろん日本からの参戦は無く、20頭立てという近年では珍しく多頭数が揃うG戦となりました。その中から3対1の1番人気に選ばれたのは、今年の1000ギニーで5着、前走ヨークのリステッド戦(7ハロン)に勝っているファダイール Fadhayyil でした。
マーシュ・ホーク Marsh Hawk の逃げ。先行していたジョイント10番人気(25対1)のリアルトラ Realtra が抜け、先頭に立った所で右に寄れて後続馬の進路がゴチャ付きましたが、ジョイント17番人気(66対1)の伏兵ペレリン Pelerin に2馬身4分の1差を付ける快勝。半馬身差で勝馬と同じ25対1のテラー Terror が3着に入り、ファダイールは更に半馬身差の4着。
最後の斜行では多くの馬が不利を被りましたが、着差が大きかったので結果を作用するものではないと判断され、入線通りで確定しました。但し騎乗したジャック・ミッチェル騎手には不注意騎乗の廉で8日間の騎乗停止処分が課せられています。これがG戦2勝目ですが、“これが競馬というものでしょ”とサバサバしたもの。

勝ったリアルトラはロジャー・ヴァリアン厩舎の3歳馬で、前走ヘイドックのリステッド戦に続く2連勝。G戦は2歳時にラウザー・ステークス(GⅡ)に走って(4着)以来の出走でしたが、前々走アスコットのハンデ戦(サンドリンガム・ハンデ)では日本の北村宏司が騎乗(17頭立て14着)したと言えば、日本との繋がりが無くもありません。

もう一鞍はパーク・ヒル・ステークス Park Hill S (GⅡ、3歳上牝、1マイル6ハロン132ヤード)。セントレジャーと同じ距離で行われ、かつては3歳牝馬限定戦でしたが、現在は古馬にも開放されている牝馬のみの長距離戦では貴重なレース。今年は2頭が取り消して11頭立て。人気は割れ、7対2の1番人気には前走ロンスデール・カップ(GⅡ)で3着した4歳馬ヒドゥン・ゴールド Hidden Gold と、これが未だ4戦目で前走ヨークのリステッド戦2着の3歳馬クーラ Koora が並んでいました。
8番人気(14対1)のヴィーヴ・マ・フィーユ Vive Ma Fille が逃げましたが、4番人気(7対1)のアシヤード Asyad が抜けた所に3番人気(5対1)のグレッチェン Gretchen が襲い掛かり、7番人気(12対1)のメロディアス Melodious との叩き合いを首差制して優勝。半馬身差でアシヤードが3着に入り、ヒドゥン・ゴールドは9着、クーラは6着に終わっています。1・2着は何れも3歳馬。

勝ったグレッチェンはジョン・ゴスデン厩舎、ロバート・ハヴリン騎乗。前走ニューマーケットのリステッド戦(1マイル半)に続く連勝で、その前は愛オークスに遠征して7着でした。その前はロイヤル・アスコットのリブルスデール・ステークスで5着。
半兄にヨークシャー・カップと愛セントレジャーに勝ったダンカン Duncan 、ドンカスター・カップのサミュエル Samuel がおり、典型的なステイヤー血統。父はガリレオ Galileo だけに、来年はカップ・レース(長距離戦)での活躍が約束されています。更に、繁殖に上がってからは一層期待が寄せられる1頭でしょう。

 

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