メゾン=ラフィットのG戦が終戦
アメリカのブリーダーズ・カップ二日目の結果が気になるところですが、今日は先ずフランス競馬から始めましょう。10月31日、メゾン=ラフィット競馬場で今年最後のG戦2鞍が行われました。
例年この開催でクリテリウム・ド・メゾン=ラフィットが行われてきましたが、何故か今年はクリテリウムだけが既に10月16日に行われており、競馬番組に変化が起きているようです。
この日の馬場は very soft 。最初に行われたミエスク賞 Prix Miesque (GⅢ、2歳牝、1400メートル)は僅かに4頭立てという見所の少ない競馬になってしまいました。3戦2勝のアブーリー Aboulie という馬がイーヴンの1番人気。
3番人気(16対5)で上記クリテリウム・ド・メゾン=ラフィットで2着した(今までなら考えられないこと)ドレスト・イン・ファー Dressed in Fur が逃げましたが、2番手を追走したアブーリーがゴール前で頭差これをキッチリ捉え、人気に応えました。最低人気(51対10)のノマディック Nomadic が1馬身4分の1差で3着に入り、2番人気(12対5)のケンシャバ Kenshaba は終始後方のまま。
ジャン=クロード・ルジェ厩舎、クリストフ・スミオン騎乗のアブーリーは、ここメゾン=ラフィットのデビュー戦で5着。そのあとボルドーで初勝利を挙げ、おなじメゾン=ラフィットのリステッド戦(サラカ賞、1300メートル)に連勝し、これで3連勝となりました。
そしてもう一鞍、セーヌ・エ・オワーズ賞 Prix Seine-et-Oise (GⅢ、3歳上、1200メートル)は逆に12頭の多頭数が揃い、人気も割れました。4対1の1番人気には、4頭出しアレックス・パンタル厩舎でメゾン=ラフィットのハンデ戦を2連勝してきたプーパ・ディ・サロンノ Pupa di Saronno と、3頭出しジョン・ハモンド厩舎で前々走プチ・クーヴェール賞(GⅢ)4着のエラベラ Elabela が並んでいました。
その1頭プーパ・ディ・サロンノが逃げましたが、中団を進んだ同じパンタル厩舎のジョイント4番人気(57対10)ガマース Gammarth が抜け、2番手追走から一旦は先頭に立ったハモンド厩舎の9番人気(269対10)ポーシリー Porthily に1馬身半差で優勝。更に4分の3馬身差で後方から追い込んだハモンド厩舎の10番人気(31対10)ペンメーン Penmaen が3着に入っています。両厩舎の人気馬プーパ・ディ・サロンは5着、エラベラも7着と、厩舎としては予定とは違った結果でした。
勝った7歳馬のガマース、実は去年のこのレースの勝馬で、2連覇達成。今期はフォンテンブローのリステッド戦からスタートし、G戦ばかり5レース続けて挑戦してきましたが何れも勝てず、シーズン7戦目での初勝利でした。このG戦は連覇が意外に多く、パターン・レース制が敷かれてからは4頭目、2004年と2005年のミス・エンマ Miss Emma 以来の快挙となります。
もう一つ興味あることを付け加えると、この日のG戦勝馬2頭には、母の父が共にインディアン・リッジ Indian Ridge という共通点がありました。今や絶滅寸前(もう滅んだかも)となったヘロドの血を引く血統です。
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