無敗でペネロープ賞

月曜日のフランス競馬、サン=クルー競馬場でペネロープ賞 Prix Penelope (GⅢ、3歳牝、2100メートル)が行われました。桜花賞馬ジュエラーの母バルドウィナ Baldwina が勝ったレースと言えば親しみも沸くでしょう。

馬場は相変わらず重く、very soft 。9頭が出走してきましたがG戦の経験があるのは僅か1頭で、それも惨敗していた馬ということで、出走馬中4頭の無敗馬に人気が集中していました。
無敗と言っても2戦2勝が2頭、新馬勝ちしただけの馬が2頭で、23対10の1番人気に支持されたのは2歳時、何れもボルドー競馬場で連勝していたジャダーバ Jadhaba という馬。これがシーズン初戦となります。

8番人気(11対1)のヴァレンカ Valenka が逃げましたが、最初は中団に控えていた2番人気(16対5)のキャンプロック Camprock が、不良馬場では前に行った方が有利と見たか2ハロン地点で一気に2番手に上がり、残り1ハロンで先頭に立つと、後方から追い込む3番人気(63対10)の1戦1勝馬ザ・ジュリエット・ローズ The Juliet Rose に1馬身4分の3差を付けて優勝。短首差で3番手を進んだ本命ジャダーバは3着でした。
勝ったキャンプロックはこれで3戦3勝、無敗のままペネロープ賞を制したことになります。今年1月末にロンシャンのポリトラック・コース(1900メートル)でハナ差のデビュー勝ちを収め、平場芝シーズン初日のサン=クルーでリステッド戦(ローズ・ド・メ賞、2000メートル)に連勝。管理するのは、この所活躍が目立つ女流調教師の一人ピア・ブランド夫人で、マクシム・グィヨンが騎乗していました。
前走(5月の薔薇賞とでもいう意味)を勝った時点でブランド師は同馬のサン・タラリ賞(GⅠ)挑戦を宣言していましたから、このGⅢ戦を踏み台にしてGⅠ初制覇に挑みます。母の父がサドラーズ・ウェルズ Sadler’s Wells ということで、長距離向きの血統。もちろん結果を見て仏オークスを目指すことになるのでしょうが、ギニー戦線には無関係の1頭でしょう。

 

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