強調されたイネイブルの強さ

8月、アイルランド最初のG戦は、8月8日の火曜日にコーク競馬場で行われたギヴ・サンクス・ステークス Give Thans S (GⅢ、3歳上牝、1マイル4ハロン)。1983年の愛オークス馬に因んで2003年に創設されたレースで、今年は15回目に当たります。
馬場は soft 、1頭が取り消して9頭立てとなり、前走のレース名とも因縁の深い愛オークスで3着したエジーラ Eziyra が7対4の1番人気。3着と言っても勝馬イネイブル Enable からは7馬身半も離されていましたが、彼女のレース内容によって今年の愛オークスのレヴェルも見直されるでしょう。

5番人気(10対1)で並んでいた2頭、ボルジャー厩舎のグラマラス・アプローチ Glamorous Approach とエイダン・オブライエン厩舎のキー・トゥー・マイ・ハート Key To My Heart がハナを争いましたが、1ハロン進んだ所でグラマラス・アプローチの逃げでペースが落ち着きます。これを4番手で追走していたエジーラ、期待通り抜け出すと、6番手から追い縋る3番人気(9対2)のブルームフィールド Bloomfield に2馬身半差を付けて実力差を見せ付けました。後方2番手から伸びた2番人気(7対2)のワイルド・アイリッシュ・ローズ Wild Irish Rose が半馬身差の3着。
デルモット・ウェルド厩舎、パット・スマーレン騎乗、アガ・カーン所有のエジーラは、2歳秋のパーク・ステークス(GⅢ)に続いて二つ目のGⅢ制覇。愛オークス3着は決してフロックではなかったし、今回も古馬を一蹴していることから判断しても、如何にイネイブルの強さが桁違いかと言うことが証明されたGⅢ戦でもありました。
ところでこのレース、去年まで最多勝利調教師はボルジャー師とオブライエン師が4勝で並んでいましたが、これでボルジャー厩舎が5勝目となり単独トップに躍り出ました。ジョッキーに関してはスマーレンが同じく5勝で断トツの首位。オブライエン厩舎は様々な騎手で勝っていますから、当分の間はスマーレンに迫るジョッキーは現れないでしょう。

 

 

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