6月25日のアメリカ競馬

今から不在中の競馬関係ブログ記事を日付順に更新して行きます。6月最終週から先週末にかけては各国とも盛り沢山なプログラムでしたから、いつ終わるのかを考えると気が滅入ります。
自業自得ですから文句はこれ位にして、早速6月最終週のアメリカ競馬から振り返って行きましょうか。

6月25日は4つの競馬場で合計5鞍のG戦。順不同で攻めて行きます。記事も多少乱雑になりますので悪しからず。
最初はオールウェザー・コースが使われるアーリントン・パーク競馬場からシカゴ・ハンデキャップ Chicago H (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)。去年は施行されませんでしたから、2年振りのシカゴ・ハンデ。1頭が取り消して9頭立てとなり、去年10月以来の勝利を目指すセーラ・シス Sarah Sis が9対5の1番人気。
全馬の人気が伝わっていないのでオッズだけを示すと、人気のセーラ・シスがスタートから先手を取っての逃げ。終始2番手を追走した6対1のカスバルー Kathballu に1馬身差を付ける逃げ切り勝ちで期待に応えました。後方から追い込んだ9対2のユー・ボート・ハー You Bought Her が1馬身半差で3着。
イングリッド・メーソン厩舎、ホセ・ヴァルディヴィア騎乗のセーラ・シスは、これで18戦7勝となる4歳牝馬。去年は3月にハネービー・ステークス(GⅢ)、6月にはアイオワ・オークス(GⅢ)、そして10月にキーンランドでレイヴン・ラン・ステークス(GⅡ)を制して以来の勝ち星。前走チャーチルのフマーナ・ディスタッフ(GⅠ)は8着でしたが、ここでは格が違うといった所。

続いてはモンマス・パーク競馬場のイートンタウン・ステークス Eatontown S (芝GⅢ、3歳上牝、8.5ハロン)。firm の馬場に1頭が取り消しての7頭立て。こちらも全ての馬のオッズは不明ですが、2対5の断然1番人気に支持されたのはモンマスの芝コースに実績のあるイザベラ・シングス Isabella Sings
シカゴと同様にこちらもスタートから主導権を取ったイザベラ・シングス、馬なりのまま直線に向かうと、鞍上が右を見、左を見て相手を確認すると、追い込む6対1のシー・コースト Sea Coast に3馬身差を付ける余裕の大楽勝でした。更に1馬身4分の3差で8対1のビューロー・ド・シャンジュ Bureau de Change が3着。
トッド・プレッチャー厩舎、パコ・ロペス騎乗のイザベラ・シングスは、これでモンマスの芝コースは2連勝。去年の11月14日に勝ったミセス・リヴィーア・ステークス(芝GⅡ)に続くG戦は2勝目で、今期は3月のヒルスボロー・ステークス(芝GⅢ)で2着、5月にもチャーチル・ディスタッフ・マイル(芝GⅢ)で7着と何れもテーピン Tepin の後塵を拝し、前走モンマスの一般ステークス(ミス・リバティー・ステークス)に勝って臨んだ4歳馬です。

牝馬のG戦が続きますが、ベルモント・パーク競馬場で行われたベッド・オー・ロージズ・ハンデキャップ Bed o’Roses H (GⅢ、4歳上牝、7ハロン)は fast の馬場に6頭立て。去年のBCフィリー・アンド・メア・スプリントの覇者ウェイヴェル・アヴェニュー Wavell Avenue がイーヴンの1番人気。
4番人気(11対1)のウエスト・コースト・シック West Coast Chick が逃げ、ウェイヴェル・アヴェニューは最後方から。後方2番手の内ラチ沿いを進んだ2番人気(2対1)のバイ・ザ・ムーン By the Moon が直線で馬群を割ると、追い上げるウェイヴェル・アヴェニューを1馬身4分の3差抑えて優勝。4分の3馬身差で3番手を進んだ3番人気(4対1)のバー・オブ・ゴールド Bar og Gold が3着でした。
ミシェル・ネヴィン厩舎、ホセ・オルティス騎乗のバイ・ザ・ムーンは、2歳時にフリゼッテ・ステークス(GⅠ)を制して以来のG戦勝ち。3歳の去年はエイコーン・ステークス(GⅠ)で2着、テスト・ステークス(GⅠ)でも3着しており、勝鞍は去年3月ローレルの一般ステークス(シーザーズ・ウィッシュ・ステークス)以来でした。今期は4月のアケダクトでディスタッフ・ハンデ(GⅢ)4着しています。

先週土曜日の最後はサンタ・アニタ競馬場からのGⅠ戦2鞍。先ずトリプル・ベンド・ステークス Triple Bend S (GⅠ、3歳上、7ハロン)は fast の馬場に8頭立て。9対5の1番人気に支持されたのは、お馴染み芦毛の追い込み馬コービーズ・バック Kobe’s Back 。
3番人気(5対2)のサトル・インディアン Subtle Indian が逃げ、コービーズ・バックは出遅れもあって定位置の最後方から。2番手を進んだ2番人気(2対1)のロード・ネルソン Lord Nelson が内ラチ沿いギリギリに逃げるサトル・インディアンを外から捉え、ゴールでは半馬身差を付けての優勝です。コービーズ・バックもいつもの末脚を爆発させましたが、1馬身4分の3差届かず3着まで。
ボブ・バファート厩舎、ラファエル・ベハラノ騎乗のロード・ネルソンは、サンタ・アニタで6ハロンのアローワンス戦に続く2連勝でGⅠ初制覇。去年2月にサン・ヴィセンテ・ステークス(GⅡ)に勝って以来のG戦2勝目で、去年12月にはマリブー・ステークス(GⅠ)で3着、今年5月のパット・デイ・マイル(GⅢ)でも4着している4歳牡馬です。

最後はゴールド・カップ・アット・サンタ・アニタ Gold Cup at Santa Anita (GⅠ、3歳上、10ハロン)。勝馬にはBCクラシックの優先出走権が与えられるトライアルで、8頭が出走。今春のサンタ・アニタ・ハンデ(GⅠ)でいきなりG戦初勝利をGⅠ勝ちで達成したメラトニン Melatonin が9対5の1番人気。サンタ・アニタ・ハンデがフロックでは無かったことを証明したいところでしょう。
逃げたのは7番人気(13対1)のルーテナント・コロネル Lieurenant Colonel 。これを2番手でマークしたメラトニンが第4コーナーでは外から先頭に立ち、内ラチ沿いギリギリに進路を採ると、3番手から追い込む最低人気(24対1)のウイン・ザ・スペース Win the Space に1馬身半差を付けて見事人気に応えました。4番手を進んだ去年の勝馬で5番人気(8対1)のハード・エイシズ Hard Aces が、4分の3馬身差で3着。
デヴィッド・ホフマンス厩舎、ジョセフ・タラモ騎乗のメラトニンは、サンタ・アニタ・ハンデに勝った後は4月のオークローン・ハンデ(GⅡ)で2着。これがカリフォルニア州以外での初レースでもありました。これでG戦は2勝目、何れもGⅠ戦というエリートコースで、出走権を得たBCクラシックで頂点に立つのが目標でしょう。

 

 

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