サンダウン・レポート

昨日の日記でチョコッと触れたサンダウン競馬場。金・土二日間開催の結果です。
サンダウン競馬場はロンドンから14マイル、開設は1875年です。正しくはサンダウン・パーク競馬場ですかね。
ここは「競馬場」として回りを囲まれた施設としては、イギリス最古の競馬場です。それまでの競馬は、ニューマーケットのように、広い敷地に杭を打って、“ここで競馬やるぞー!”と宣言しただけのもの。もちろん観戦するためのスタンドやパドックなどの施設を作って入場料は取りますが、コースそのものは公の土地で、誰でもタダで見れるわけです。
その意味で、全体を閉鎖してしまったサンダウンは画期的な競馬場だったんでしょう。日本やアメリカじゃ考えられん。
当然、サンダウンではスタートからゴールまで全部スタンドで観戦できます。当たり前のことのようですが、ニューマーケットじゃスタートなんて全く見えませんからね。
ここはまた、「ミックスト・ミーティング」も特徴の一つ。つまり障害レースも平場レースも行います。実際のところ、金・土は障害と平場が両方行われ、障害レースのシーズン最終日でもありましたから。
サンダウンの名物はなんと言っても7月初めのエクリプス・ステークス。3歳と古馬が最初に激突する重要なレースです。第1回は1886年、距離10ハロン。今年も話題になるでしょう。
さて今年の金曜日、昨日はロイド=ウエッバーさんの持ち馬を話題にしましたが、平場の大きなレースとしてはゴードン・リチャーズ・ステークス(GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)を挙げましょう。往年の名騎手に因んだレース名です。
勝ったのはアスク Ask 、サー・マイケル・スタウトさんの調教、ジョッキーはムーア君。見事1番人気に応えましたが、2着ハッタン Hattan とは半馬身差でした。
土曜日のパターン・レースは二つ。古馬によるマイル(GⅡ、4歳上、1マイル)は比較的新しいレース。ハノン師、ヒューズ騎手のコンビ、メジャー・カドー Major Cadeaux が制しています。
もう一つがダービーへ向けてのステップ・レースである、クラシック・トライアル(GⅢ、3歳、1マイル2ハロン)。金曜のダー・レ・ミと同じ調教師、同じ騎手のコンビ(ゴスデン師/フォーチュン騎手)によるセンテニアル Centennial が1番人気で勝ちました。ただし2着ウィッスルダウンウインド Whistledownwind とは首差。
それでもセンテニアルはダービーの3番人気に挙げられました。オッズは10対1だそうです。
ゴスデン師は1997年にベニー・ザ・ディップでダービーに勝ちましたが、この馬はサンダウンのクラシック・トライアルは2着でしたね。
さて6月初めのダービー、一応3強の争い、という構図になっては来ました。トゥワイス・オーヴァー、カーテン・コール、センテニアルの三つ巴。もちろんこれでスンナリ決まる、とは誰も考えていないでしょうけどね。

 

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