2歳短距離G戦~イギリス編

9月最初のG戦は、奇しくも英仏共に1日に行われた2歳馬による短距離戦でした。日本の2歳戦は全て翌年のクラシックに挑戦する馬たちのトライアルですが、ヨーロッパでは最初からスプリンターの道を選ぶ馬が多く、昨日のG戦は何れもそのタイプ。日本の競馬ファンには余り関心の無いジャンルかも知れません。

先ず英国編はソールズベリー競馬場で行われたディック・プール・フィリーズ・ステークス Dick Poole Fillies’ S (GⅢ、2歳牝、6ハロン)。good to firm の馬場に9頭が参戦し、前走2戦目にグッドウッドの6ハロン戦で初勝利を挙げたパーフェクト・エンジェル Perfect Angel が11対4の1番人気。この時の2着だったプロマイジング Promising が、先のグッドウッドで行われたプレスティージ・ステークス(GⅢ)で2着したことで見直されたようです。
6番人気(10対1)の伏兵マダム・ダンスアロット Madam Dancealot が逃げ、パーフェクト・エンジェルは中団から。しかし本命馬が伸び悩む中、快調に飛ばしたマダム・ダンスアロットが中団から伸びる2番人気(4対1)のミスティック・ドーン Mystic Dawn に1馬身4分の1差を付けて逃げ切ってしまいました。1馬身差で後方から追い込んだ3番人気(5対1)のペリューシド Pellucid が3着に入り、パーフェクト・エンジェルは5着敗退。

マダム・ダンスアロットを管理するジョー・トゥイト Joe Tuit 調教師は、これが嬉しいG戦初勝利。勝馬にはトム・クイーリーが騎乗していました。同馬は3戦目の7月にニューバリーの6ハロンで初勝利を挙げ、アスコットのプリンセス・マーガレット・ステークス(GⅢ)に挑戦して7着。前走ライポンの6ハロン一般戦2着からのG戦初勝利です。2戦目で未勝利ながらロイヤル・アスコットのクィーン・メアリー・ステークス(GⅡ)にも出走して9着してもいました。
彼女の父サー・プランスアロット Sir Prancealot は早熟な2歳タイプで、ドンカスターのフライング・チルダース・ステークス(GⅡ)の勝馬で、ロベール・パパン賞(GⅢ)で2着した馬。やはり短距離系の血統でしょう。因みにマダム・ダンスアロットは来週のドンカスターで競売に掛けられることになっているそうです。

 

 

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