2歳短距離G戦~フランス編

引き続きヨーロッパ9月最初のG戦レポートです。こちらはフランスのシャンティー競馬場で行われたダレンベルグ賞 Prix d’Arenberg (GⅢ、2歳、1000メートル)。本来はシャンティーの1100メートルで行われていた2歳短距離G戦でしたが、去年はロンシャンの1000メートルに変更され、今年はロンシャン改装のために古巣シャンティーに戻り、距離だけが100メートル短縮されたままという、ややこしい経緯を辿っています。
馬場は good 。10頭が出走し、英国から参戦したアファンデム Afandem が8対5の1番人気。2歳馬に限らずスプリンターは英国が優勢ですから、迷ったらイギリスの馬を買えばよいというのがフランス短距離界の暗黙の了解でもあります。

これも英国クライヴ・コックス厩舎が送り込んだ5番人気(10対1)のバローチ Barroche が逃げ、これを本命アファンデムが追走。残り1ハロンで先頭に立った本命馬、中団から追い込むドイツ遠征馬で2番人気(4対1)のハーゲイサ Hargeisa に1馬身4分の1差を付けて期待に応えました。逃げたバローチが粘って半馬身差の3着。結局地元フランス勢は、3番人気(9対2)フィクセット Fixette の4着が最高でした。
アファンデムはヒューゴー・パーマー厩舎、ジェームス・ドイル騎乗。これがG戦初勝利ですが、ドンカスターのデビュー戦(5ハロン)、ブライトンの一般戦(6ハロン)、ヴィシーのリステッド戦(5ハロン)と既に4勝目。面白いことに1着と入着を繰り返し、順番から言えば今回は優勝の番でした。

同馬の父ヴェール・オブ・ヨーク Vale of York は、この日イギリスで2歳戦に勝ったマダム・ダンスアロットの父サー・プランスアロット同様早熟な2歳タイプで、BCジュヴェナイルに勝ち、イタリアのグラン・クリテリウム(当時はGⅠ)で2着。クラシックには縁の無い種馬です。

 

 

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