クリスティーのロ短調ミサ

9月最初のプロムスは、レザール・フロリサンとクリスティーによるバッハの大作1曲のみ。この公演は休憩がありません。

9月1日 ≪Prom 63≫
J・S・バッハ/ミサ曲ロ短調
 レザール・フロリサン Les Arts Florissants
 指揮/ウイリアム・クリスティー William Christie
 ソプラノ/キャサリン・ワトソン Katherine Watson
 カウンター=テナー/ティム・ミード Tim Mead
 テノール/レイノー・ヴァン・ヴェヘレン Reinoud Van Mechelen
 バリトン/アンドレ・モーシュ André Morsch

私はバッハも、宗教音楽も常時接しているレパートリーではないので、感想は極く簡単に。

クリスティーはハープシコードを弾きながらの指揮。各パートのソロはレザール・フロリサンの首席歌手たちのようで、CDのクレンペラーやカラヤン盤と同じレヴェルの歌唱を期待するのは筋違いでしょう。
彼らならではのバッハをしみじみと味わうべき。

一つ気が付いたのは、第22番のアリアでソロはヴァイオリンではなく、フルート・トラヴェルソが担当していました。何か理由があるのでしょうが、バッハには疎いのでこれ以上のことは判りません。
ご存知のようにダ・カーポが一つもない作品で、一切の妥協がない完全演奏。いつもは楽章間の拍手に遠慮のない客席ですが、この日はグローリアの後でも拍手する人は誰一人としていませんでした。宗教音楽はエンターテインメントじゃない、ということは身体が知っているんでしょう。

それにしては最後のブラヴォ~は余分で、終わるや否や蛮声を張り上げるのは如何なものでしょう。

 

 

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