プロムスのベルリン・シュターツカペレ第一夜
今週月曜日からのプロムスはドイツ軍に占領されています。伝統の塊のような彼の国の二つのオーケストラが夫々2番づつ、コテコテのドイツ音楽を聴かせていくのですから。
その皮切りが、活動そのものでは450年の歴史を誇るベルリン・シュターツカペレ。音楽監督としても四半世紀まであと一歩まで迫っているバレンボイムの指揮で、モーツァルトとブルックナーの二本立て。この春日本でも同じ組み合わせでブルックナー全曲を取り上げてましたから、直に聴かれたファンも多いでしょう。
従って私がどうこう言うまでもありません。第一夜は、
9月5日 ≪Prom 69≫
モーツァルト/ピアノ協奏曲第24番ハ短調K491
~休憩~
ブルックナー/交響曲第4番
ベルリン国立歌劇場管弦楽団 Staatskapelle Berlin
ピアノと指揮/ダニエル・バレンボイム Daniel Barenboim
モーツァルトはもちろん弾き振りですから、ピアノはオケに向かって置かれています。余り聴きなれないカデンツァでしたが、誰が書いたものでしょう?
ブルックナーを取り上げる場合、日本ではノヴァークだのハースだのと版の選定に喧しいようですが、ロンドンでは余り拘っていない様子。この放送も版についての表記はありません。
聴いた限りでは基本はノヴァーク版と思われますが、変更もいくつかありました。第1楽章の第169小節は pp ではなくフォルティッシモで奏でていましたし、第325小節でティンパニも加筆してました。根拠は確かシャルクでしたよね。
終楽章では練習記号「V」からの弦の6連音符の刻みを弱音でもハッキリ聴こえるように際立たせるのが特徴で、これが最後のホルン3連音に繋がるのは流石だと聴きました。
全曲が終わって直ぐに拍手が入るのが、如何にもロンドン。日本だったら張り倒されます。
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