ドイツ娘のヴァレー・ヴュー

4日連続のキーンランド競馬場G戦、10月21日は3歳牝馬の芝戦ヴァレー・ヴュー・ステークス Valley View S (芝GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)でした。引き続き雨が降っているようで、馬場は更に重い soft 。前日と同じ3頭の取り消しがあって12頭立てとなり、今回がアメリカ初戦ながら前走仏オークス4着のアザレア Azaelia が5対2の1番人気に支持されていました。芝で力の要る重馬場ならヨーロッパ転戦組が有利と考えるのでしょう。
外枠から出た6番人気(18対1)のスカイ・マイ・スカイ Sky My Sky が逃げ、アゼリアは後方3番手。2番手でマークしていた2番人気(3対1)のマイ・インプレッション My Impression が直線で直ぐに先頭を奪って逃げ込みを図りましたが、4番手を追走していた3番人気(7対2)のキドーラ(キドゥーラ?) Quidura が外から並び掛け、最後は外に膨れながらも6番手から伸びる5番人気(9対1)のリンダ Linda に1馬身4分の1差を付けて優勝。2馬身差でマイ・インプレッションが3着に粘り込みました。人気のアゼリアは精彩を欠いて9着敗退。
これが今秋のキーンランド開催4つ目のG戦勝ちとなる絶好調グレアム・モーション厩舎、ジュニア・アルヴァラード騎乗のキドーラは、本命馬と同じくヨーロッパから転戦してきた馬で、こちらの出身はドイツ。彼の地ではアンドレアス・ヴォーラー厩舎に所属し、2歳の9月にバーデンの未勝利戦でデビュー勝ち。その後レースには使われておらず、今年のドイツ1000ギニー(シュヴァルツゴルド・レンネン、GⅢ)に休養明けで挑戦するも10頭立てで遥かに遅れた最下位に終わっていました。そのあとアメリカに転じ、9月18日にベルモントのアローワンス戦に勝って、これが2戦目。これで4戦3勝、アメリカでは無敗。母の父がアカテナンゴ Acatenango ということでドイツ娘の重得意、長距離適性を証明した形でしょう。モーション師によれば次は来年、4歳馬としての実戦になるようです。

 

 

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