分割になったエディー・ディー

世界の競馬ファンの目はフランスの凱旋門賞に集まっていますが、今週はアメリカもブリーダーズ・カップの丁度1か月前に当たるため、東西で優先出走権を掛けたトライアルが目白押し。ヨーロッパ同様に結果をチェックしておかなければいけません。そんな中で、昨日サンタ・アニタの秋冬開催がオープンしました。
ところで肝心の土曜競馬は小生が一日留守をするために一日遅れのレポートとなりますが、月曜日の更新まで暫くお待ちください。

ということで前日の金曜日、9月30日には9月最後のG戦が行われました。サンタ・アニタ競馬場のエディー・ディー・ステークス Eddie D S (芝GⅢ、3歳上、約6.5ハロン)ですが、BCターフ・スプリントの舞台となるだけあって登録馬が殺到。全部で26頭にもなったため、最近では珍しく2レースに分割して行われることになりました。ディヴィジョン1が第6レース、2が第9レースに組まれています。馬場は firm 。
先ず第1組は13頭の登録がありましたが、3頭が取り消して10頭立て。去年のBCターフ・スプリント(キーンランド競馬場)の2着馬で、今期芝の短距離で5勝、前走パークス・レーシングで一般ステークス(ターフ・アマゾン・ステークス)に勝って来たレディー・シップマン Lady Shipman が8対5の1番人気。ただ、サンタ・アニタ特有の下り坂コースは初めてで、死角はこの点にありそう。
5番人気(8対1)のジャスティン・スクエアード Justin Squared が終始逃げて直線に向きましたが、4番手に待機した3番人気(5対1)のアンビシャス・ブリュー Ambitious Brew が外から前を捉え、3番手を進んだ4番人気(6対1)のリチャーズ・ボーイ Richard’s Boy に1馬身4分の3差を付けて優勝。後方4番手から追い込んだ2番人気(5対2)のハント Hunt が1馬身差の3着に入り、人気のレディー・シップマンはスタートで3番手に付けたものの、コースに戸惑ったか6着敗退に終わりました。
マーチン・ジョーンズ厩舎、マイク・スミス騎乗のアンビシャス・ブリューは、これがステークス4勝目となる6歳せん馬で、G戦は初勝利。サンタ・アニタの下り坂を得意としており、一昨年のこのレースでは2着し、ステークス4勝の内、今年5月28日の一般ステークス(レニーフロムマリブー・ステークス)を含めて3勝がこのコースでのもの。同じ舞台でのBC制覇に夢が膨らみます。

一方第2組はやはり13頭が登録していましたが、2頭が取り消して11頭立て。最近2戦は着外に敗れているものの、4月には同じコースで行われるサン・シメオン・ステークス(芝GⅢ)に勝っているガンズ・ローデッド Guns Loaded が3対1の1番人気。
こちらは外枠から出た並んだ3番人気(5対1)のソー・スウィートイティイズ So Sweetitiz が逃げ、ガンズ・ローデッドは2~3番手を追走。直線、本命馬と同じ位置を追走していた6番人気(10対1)のホーリー・リュート Holy Lute が抜け出し、5番手から伸びる3番人気(5対1)の一角ブーザー Boozer に1馬身4分の1差を付けて優勝。ガンズ・ローデッドも外から追い上げていましたが、勝馬との負担重量差の4ポンドが堪えたか頭差の3着に終わりました。
ジェームス・キャシディー厩舎、ジェイミー・セリオット騎乗のホーリー・リュートも、これがG戦初勝利となる6歳牡馬。去年5歳時には、今年本命馬が勝ったサン・シメオンで2着しており、このコースは得意の部類でしょう。3歳時にはインディアナ・ダービー(GⅡ)で3着したこともあり、ステークスは3勝目となります。昨年夏にデル・マーで芝の一般ステークス(グリーン・フラッシュ・ステークス)に勝った後ほぼ1年間休養し、今年8月12日に同じステークスに出走し5着。そのあと8月末にデル・マーの芝でクレーミング線に勝ち、これが休養明け3戦目でした。彼もBCターフ・スプリントに参戦する予定です。

 

 

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