コース得意馬が制したメゾン最後のG戦

フランスの平場G戦も残す所あと3鞍。そのうちの2鞍が昨日、11月1日にメゾン=ラフィット競馬場で行われました。馬場は soft 。

先ず2歳牝馬のミエスク賞 Prix Miesque (GⅢ、2歳牝、1400メートル)は8頭立て。前走トーマス・ブライアン賞(GⅢ)2着のダム・デュ・ロワ Dame du Roi の実績が抜けていて9対5の1番人気。
3番人気(49対10)のムーンリット・ショウ Moonlit Show が逃げましたが、馬場にしてはペースが速かったか、勝負は後方待機組。最後方に控えていたダム・デュ・ロワが、同じく後方から伸びる5番人気(10対1)のカンブラ Kambura に1馬身差を付けて人気に応えました。中団を進んだ2番人気(23対10)のタイース Thais が頭差で3着。

勝ったダム・デュ・ロワはフレディー・ヘッド厩舎、オーレリアン・ルメートル騎乗で、ここメゾン=ラフィットの1400メートルでデビュー勝ちした馬。ドーヴィルのカルヴァドス賞(GⅢ)では5着と敗れましたが、続く同じメゾン=ラフィットのリステッド戦(サラカ賞)にも勝っており、勝鞍3勝全てがメゾンでのもので、直線の長いこのコース得意は間違いないでしょう。

メゾン最後のG戦は、短距離のセーヌ・エ・オワーズ賞 Prix de Deine-et-Oise (GⅢ、3歳上、1200メートル)。1頭が取り消して12頭が参戦してきましたが、実力伯仲の大混戦。その中から27対10の1番人気に支持されたのは、G戦は未勝利ながら未だ9戦目とキャリアの浅い4歳馬ザ・ライト・マン The Right Man でした。
6番人気(13対1)のポーシリー Porthilly が逃げましたが、これを外から先行していた本命ザ・ライト・マンが残り1ハロンで捉えると、粘るポーシリーに2馬身差を付け、こちらも期待に応えての楽勝です。中団から伸びた4番人気(6対1)のラ・リオハ La Rioja が更に2馬身差の3着。

デディエ・ギルマン厩舎、フランソワ=クサヴィエ・ベルタス騎乗のザ・ライト・マンは、上記のようにキャリアの浅い4歳せん馬。ローカル競馬で3歳デビューし、ボルドー、トゥールーズ、ドーヴィルと一般戦でいきなり3連勝。無敗のままその夏のドーヴィルでモトリー賞(GⅢ)に出走し、不良馬場で2着したのが3歳最後のレースでした。
今期はフォンテンブローの条件戦(1100メートルの重馬場)に勝って始動し、ドーヴィルのリステッド戦(ハンプトン賞)は1番人気で2着、3走目でドーヴィルのGⅠ戦モーリス・ド・ギースト賞にチャレンジしましたが15頭立ての11着と大敗。しかし同馬にとってこれが唯一の着外で、このあとメゾン=ラフィットのリステッド戦(ボネヴァル賞、1100メートル)に勝っての連勝です。メゾン=ラフィットは2戦2勝で、こちらもコース得意と言って良さそうですネ。
今回はディック・プール・フスリーズ・ステークス「GⅢ」のラ・リオハ(3着)、モトリー賞(GⅢ)とサン・ジョルジュ賞(GⅢ)のフィンスバリー・スクエア Finsbury Square (4着)、リゾランジス賞(GⅢ)のダミラ Damila (9着)、テクサニータ賞(GⅢ)のロス・キャッスル Ross Castle (12着)を破ってのG戦初勝利。せん馬でもあり、来期(予定は判りませんが)も短距離では要注意の1頭になるでしょう。

以上で、フランスの平場G戦もローカル競馬GⅢ戦一鞍を残すのみとなりました。

 

 

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