シャンティーの2歳戦

昨日はフランスのシャンティー競馬場で2歳馬によるG戦2鞍が行われました。何れも去年から本来の施行場であるシャンティーに戻ってきたレースたち。馬場は soft と重いコースです。

先ずオマール賞 Prix d’Aumale (GⅢ、2歳牝、1600メートル)。7頭が出走し、アンドレ・ファーブル厩舎のストレート・シンキング Straight Thinking がイーヴンの1番人気。前走ドーヴィルのカルヴァドス賞(GⅢ)で2着、これが3戦目の馬です。
残り1ハロン、ストレート・シンキングが先頭に立ちましたが、内で包まれて抜けるのに苦労していた3番人気(69対10)のレストーク・イン・パリ Lesstalk in Paris が外に出して活路を見出すと、鋭い瞬発力で本命馬に4分の3馬身差を付けて優勝。2馬身差でマーブル・ローズ Marble Rose が3着に入りました。

勝馬はジャン=クロード・ルジェ厩舎、去年に続き2連勝、3度目の勝利を記録したイオリッツ・メンディザバル騎乗のレストーク・イン・パリは、前走ドーヴィルの1マイル戦でデビュー勝ちしたばかり、2戦2勝でG勝馬のタイトルを獲得しました。
凱旋門賞の週末に行われるマルセル・ブーサック賞に向かうものと思われますが、陣営は来年のクラシックにより大きな期待を掛ける一頭でしょう。

もう一鞍は短距離のダレンベルク賞 Prix d’Arenberg (GⅢ、2歳、1100メートル)。10頭が出走し、英国から遠征してきたハッガス厩舎のハイクビディアック Haikbidiac が2対1の1番人気。ドンカスターでデビュー勝ちし、中4戦を経て前走ヨークの一般戦に勝って2勝目を挙げていました。本来はライアン・ジョーンズが騎乗するはずでしたがアスコットで落馬負傷、ジェラール・モッセに乗り替わっての挑戦です。

そのハイクビディアックが積極的に逃げ作戦に出ましたが、最後方に待機した5番人気(17対2)の伏兵ディス・タイム This Time が進出、前が塞がる不利がありながらもゴールでは鮮やかに突き抜け、アナザー・パーティー Another Party を短首差捉えてのサプライズ。逃げた本命ハイクビディアックは1馬身4分の1差3着に粘りました。
勝馬を管理するアンリ=アレックス・パンタル調教師は、2011年のレスティアダルジャン Restiadargent (この時はワン・ツー・フィニッシュ)に続きこのレース2勝目。今回はファブリース・ヴェロンが騎乗していました。
シャンティーのデビュー戦で2着、前走ヴィシーで初勝利を記録した牝馬。これが未だ3戦目と、出走馬の中では最もキャリアの浅い存在でした。

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