2016ブリーダーズ・カップ2日目

既に速報されているように、日本からも参戦したブリーダーズ・カップの二日目、結果を知りたい方はそちらを見て頂くとして、当方は全G戦を順に取り上げていきます。何分にもレース数が多いので、更新が大幅に遅れていますので悪しからず。
今日もBCの前に他の競馬場で行われたG戦を先に消化しておきます。土曜日はアケダクトとチャーチル・ダウンズ。

前日オープンしたアケダクト競馬場の冬開催、2日目は初日ナシュア・ステークスの牝馬版たるテンプテッド・ステークス Tempted S (GⅢ、2歳牝、8ハロン)。fast の馬場に7頭が出走し、前走パークス・レーシングで未勝利を脱したばかりのミス・スカイ・ウォリアー Miss Sky Warrior が2対1の1番人気。
4番人気(7対1)スカイ・ジェスチャー Sky Gesture の逃げを2番手で追走したミス・スカイ・ウォリアー、第4コーナーで前を捉えて先頭に立つと、最後方から追い込む同じ4番人気(7対1)のバーンド Berned に4分の3馬身差を付けて人気に応えました。4番手を追走した2番人気(5対2)のイロークェント・リドル Eloquent Riddle が1馬身4分の1差で3着。
ケリー・ブリーン厩舎、パコ・ロペス騎乗のミス・スカイ・ウォリアーは、9月にベルモントでデビューして4着。2走目が上記パークスの未勝利戦で、ここを勝って初挑戦のステークスも連勝して3戦2勝となりました。

一方ケンタッキー州は、先月末で短期開催を終えたキーンランド競馬場に直ぐ続いてチャーチル・ダウンズ競馬場の秋/冬開催。最初のG戦がナイター競馬として行われたチルッキ・ステークス Chilukki S (GⅡ、3歳上牝、8ハロン)です。fast の馬場に1頭が取り消して8頭立て。ほぼ1年近く勝鞍が無く8連敗中と雖も、去年の年末にラ・ブレア・ステークス(GⅠ)に勝ったバードアットザワイア Birdatthewire がイーヴンの1番人気。ケンタッキー・オークス5着の実績が上位でしょう。
5番人気(10対1)のメイラ Mayla が逃げましたが、3番手を追走した6番人気(14対1)の伏兵キス・トゥー・リメンバー Kiss to Remember が第3コーナーで2番手、更に第4コーナーで外から逃げ馬を捉えると、後方2番手から猛追するバードアットザワイアを辛うじて頭差凌いでのサプライズ。3馬身差で5番手から伸びた4番人気(7対1)のスイートグラス Sweetgrass が3着に入りました。バードアットザワイアは又しても勝利の女神から見放された印象。
マーチン・ウルフソン厩舎、ジョセフ・ロッコ騎乗のキス・トゥー・リメンバーは、これがG戦初勝利となる5歳馬。それでもステークスは4勝目で、去年のBCフィリー・アンド・メア・スプリントに挑戦して9着でした。その前にはバレリーナ・ステークス(GⅠ)で2着したこともあり、今期はこれか10戦目で7月のアローワンス戦以来の2勝目。前走はガルフストリームの一般ステークス(パナマ・シティー・ステークス)で5着でしたから、人気が無かったのも当然でしょうか。

続いてBCの舞台、サンタ・アニタ競馬場に入ります。BCシリーズは全てGⅠ戦の9鞍ですが、その前に前座としてセナター・ケン・マッディー・ステークス Sen. Ken Maddy S (芝GⅢ、3歳上牝、約6.5ハロン)が行われました。BCターフ・スプリントと同じ下り坂特有のコースです。馬場は firm 、2頭の取り消しがあって12頭立てとなり、BCにも登録があったレディー・シップマン Lady Shipman がこちらを選んだため3対1の1番人気。去年のBCターフ・スプリントで2着した実力馬です。
5番枠から9番人気(21対1)のジューノー Juno が飛び出し、レディー・シップマンは2番手追走。しかし直線に向くと、6番手グループの内に付けていた3番人気(9対2)のフェア・ポイント Fair Point がダートコースを横切る所で巧く外に出ると、直線では前の馬を纏めて交わし去り、後方4番手から追い込む10番人気(25対1)のミス・ダブル・ドロ Miss Double d’Oro に1馬身4分の1差を付ける完勝でした。同じく1馬身4分の1差で勝馬の一つ前を進んでいた8番人気(14対1)のモースト・ビューティフル Most Beautiful が3着に入り、レディー・シップマンは4着敗退。この後行われるBCシリーズを暗示するような結果(後から振り返れば、ですが)となりました。
クロード・マゴーヒー厩舎、ホセ・オルティス騎乗のフェア・ポイントは、前走フランクリン・カウンティー・ステークス(芝GⅢ)2着からの挑戦。前々走サラトガの一般ステークス(スマート・N・ファンシー・ステークス)がステークス初挑戦での初勝利だった4歳馬です。

以上でBC以外のG戦3鞍を終え、ここからがBCシリーズ二日目の祭典となります。
土曜日の第一弾は、ブリーダーズ・カップ・ジュヴェナイル・フィリーズ Breeders’ Cup Juvenile Fillies (GⅠ、2歳牝、8.5ハロン)。ダートコースは fast 、12頭が出走してきましたが、4対1の1番人気に支持されたのはG戦初挑戦のアメリカン・ギャル American Gal 。デル・マーでデビュー勝ちし、人気になる筈だったデル・マー・デビュタントを病欠。回復して臨んだ前走サンタ・アニタの一般ステークス(アノアキア・ステークス)に勝って2戦2勝の期待馬です。去年はソングバード Songbird が、2012年はビホールダー Beholder が制したレースですが、今年はやや小粒な印象。
シャンデリア・ステークス(GⅠ)勝馬ながら4番人気(6対1)のノーティッド・アンド・クオーティッド Noted and Quoted が逃げ、アメリカン・ギャルは後方から。ところが本命馬は第1コーナーを巧く回れずに大きく外に膨れるアクシデント。2番手でマークしていた11番人気(30対1)の伏兵シャンペン・ルーム Champagne Room が逃げ馬を捉えると、後方から追い込む4番人気(6対1)のヴァラドーナ Valadorna に4分の3馬身差を付け、波乱のスタートとなりました。アメリカン・ギャルは前半の不利がありながらも良く追い上げて、3馬身4分の1差の3着。若さが解消されればGⅠ級の馬に成長するのは間違いなさそうです。
これがBC初勝利となるピーター・ユートロン厩舎、今年のダービー・ジョッキーで2勝目となるマリオ・グティエレス騎乗のシャンペン・ルームは、デル・マーのデビュー戦が2着。未勝利のまま挑んだソレント・ステークス(GⅡ)で初勝利を挙げたものの、デル・マー・デビュタント3着、シャンデリアも4着と、GⅠ戦では2戦続けて入着にとどまっていた存在です。3歳になってからが試金石でしょうか。

第5レースに組まれていたのが、日本からヌーヴォレコルトが遠征したブリーダーズ・カップ・フィリー・アンド・メア・ターフ Breeders’ Cup Filly & Mare Turf (芝GⅠ、3歳上牝、10ハロン)。firm の芝に13頭が参戦してきましたが、デビューから6連勝で去年のベルモント・オークス(GⅠ)を制し。、その後蹄葉炎を克服して前々走GⅡ戦(ボールトン・スパ)で2着、前走フラワー・ボウル・ステークス(GⅠ)で復活を果たしたレディー・イライ Lady Eli が8対5の1番人気。大外枠を引いたヌーヴォレコルトは、それでも19対1と7番人気を集めていました。
6番人気(18対1)のアヴェンジ Avenge が逃げ、レディー・イライは後方5番手辺りを追走。第3コーナーの手前で徐々に順位を上げた本命馬、直線には4番手で入り一気に抜け出しましたが、彼女を終止マークしながら外々を回っていた4番人気(8対1)のクィーンズ・トラスト Queen’s Trust が末脚を爆発させ、ゴール前でハナ差差し切っての逆転劇となりました。逃げ粘ったアヴェンジが1馬身差で3着。中団から第4コーナーで上がるかに見えたヌーヴォレコルトは、最後は脚が上がって11着惨敗に終わっています。
勝ったクィーンズ・トラストは、ジャドモント牧場所有の3歳馬で、サー・マイケル・スタウト厩舎、ランフランコ・デットーリ騎乗。今年のBCでヨーロッパ勢初勝利となりました。2歳時ケンプトンでデビュー勝ち。3歳クラシックは間に合いませんでしたが、リプルスデール(GⅡ)4着、ナッソー(GⅠ)2着、ヨークシャー・オークス(GⅠ)3着、前走チャンピオンズ・フィリー・アンド・メア(GⅠ)も3着とGⅠ戦で善戦し、これが2勝目ながら念願のG戦初勝利となりました。デットーリのBCは12勝目、スタウト師は7勝目を数えます。

続いては短距離戦が二つ続き、先ずはブリーダーズ・カップ・スプリント Breeders’ Cup Sprint (GⅠ、3歳上、6ハロン)。2頭取り消しがあって7頭立てとなり、去年のBCスプリントは14着大敗ながらトリプル・ベンド・ステークス(GⅠ)の覇者で、前走デル・マーでパット・オブライエン・ステークス(GⅡ)を制して絶好調のマソキスティック Masochistic が8対5の1番人気。
3番人気(7対2)のドレフォング Drefong が逃げ、マソキスティックは2番手を追走。直線、その差は一旦縮まりましたが、二の足を使って再びリードを広げたドレフォング、最後は本命馬に1馬身4分の1差を付ける逃げ切り勝ちでした。最後方から追い込んだ6番人気(15対1)のマインド・ユア・ビスケッツ Mind Your Buiscuits が惜しくもハナ差で3着。
これがBC5勝目となるボブ・バファート厩舎、マーチン・ガルシア騎乗のドレフォングは、8月27日にサラトガでキングズ・ビショップ・ステークス(GⅠ)を制して以来の実戦で、GⅠ戦2連勝となる3歳馬。新たなる短距離チャンピオン誕生と言えそうです。

短距離の二つ目は、芝のブリーダーズ・カップ・ターフ・スプリント Breeders’ Cup Turf Sprint (芝GⅠ、3歳上、約6.5ハロン)。今年から日本のスプリンターズ・ステークス勝馬にも優先出走権が付与されたはずですが、勝ったレッドファルクスには参戦の噂もなく、こんなことを続けていたのではアメリカから嫌われてしまいそう。そんな中2頭が取り消しと除外となり、大混戦の14頭立て。これまでBCマイルに4年連続で挑戦してきたオビアスリー Obviously が7対2の1番人気。
スタートから飛び出したオビアスリー、最後は後方から2番人気(6対1)の一角オム Om に詰め寄られながらも、何とかハナ差凌いで念願のBC初制覇です。3番手を進んだ6番人気(12対1)のピュア・センセーション Pure Sensation が1馬身差の3着。2連覇を掛けた12番人気(25対1)のモンゴリアン・サタデイ Mongolian Saturday はサプライズの再現成らず9着敗退。
フィリップ・ダマト厩舎、フラヴィアン・プラット騎乗のオビアスリーは、上記のように2012年から4年連続でBCマイルに挑戦し、夫々3・5・5・3着してきた8歳せん馬。2013年と2014年にはマイク・ミッチェル師の管理下でシューメーカー・マイル(芝GⅠ)を2連覇していました。ミッチェル師の死去により同馬を受け継いだダマト師。前々走ベルモントで1マイルのポーカー・ハンデ(芝GⅢ)に勝っていましたが、敢えてターフ・スプリントに挑戦したのは、師匠であったミッチェル師の予言でもあったのでしょうか。いずれにしても2年振りのGⅠ制覇となりました。

続いてブリーダーズ・カップ・ジュヴェナイル Breeders’ Cup Juvenile (GⅠ、2歳牡せん、8.5ハロン)。11頭が出走し、5対2の1番人気に支持されたのは、前走チャーチル・ダウンズでイロクア・ステークス(GⅢ)を制したノット・ディス・タイム Not This Time 。
4番人気(6対1)のシンダーガード Syndergaard が逃げ、kZs・ディス・タイムは6番手から。2番手に付けた2番人気(9対2)のクラシック・エンパイア Classic Empire が第4コーナー手前で逃げ馬を捉え、これを直線で猛追するノット・ディス・タイムを首差凌いだところがゴール。この日三つ目の本命馬2着という結果になりました。7番手から5番人気(7対1)のプラクティカル・ジョーク Practical Joke が追い込みましたが、これは7馬身半も離されての3着です。
これがBC3勝目となるマーク・カッセ厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のクラシック・エンパイアは、チャーチル・ダウンズでデビュー勝した後同じコースでバシュフォード・マナー・ステークス(GⅢ)を制してG戦初勝利。3戦目にホープフル・ステークス(GⅠ)に挑みましたが、何とスタートで落馬(この時だけはイラッド・オルティス騎乗)。立て直したキーンランドでブリーダーズ・フューチュリティー(GⅠ)を3馬身差で制し、落馬を除けば4戦4勝でGⅠも2勝となり、名実ともに2歳牡馬チャンピオンと言って良さそうです。馬名の通り、来年のクラシックに向けて筆頭候補か。

先を急ぎましょう。第9レースとして組まれたのが、日本でも注目されているブリーダーズ・カップ・ターフ Breeders’ Cup Turf (芝GⅠ、3歳上、12ハロン)。今年は1頭が取り消して12頭立てですが、凱旋門賞馬ファウンド Found は2連覇がかかります。しかしローテーションがタイトということもあり、地元アメリカのエース、フリントシャー Flintshire が9対5の1番人気に支持されていました。ファウンドは7対2の2番人気で続きます。
レースは思い切って大外枠からファウンドと馬券上はカップルされているハイランド・リール Highland Reel の逃げ。と言ってもペースメーカーではなく、勝つ気での逃げで、一時は後続に7馬身差の大逃げ。4番手を進んだフリントシャーが流石に早めに2番手に上がって追い掛けましたが、差は1馬身4分の3まで詰めるのがやっと。まんまと作戦が図に当たった逃げ切り勝ちとなりました。後方2番手から馬群を割って伸びたファウンドは流石でしたが、2馬身4分の1差届かず今回は3着に終わっています。
もちろんハイランド・リールはエイダン・オブライエン厩舎の副将格で、シーマス・へファーナン騎乗。凱旋門賞はファウンドの3着でしたが、これがアメリカとヨーロッパのコースの違いとも言えそうです。去年のセクレタリアート・ステークス、今年のキングジョージに続く三つ目のGⅠ戦勝利は伊達じゃありません。

この日7鞍目のBCシリーズは、もう一つの短距離戦ブリーダーズ・カップ・フィリー・アンド・メア・スプリント Breeders’ Cup Filly & Mare Sprint (GⅠ、3歳上牝、7ハロン)。13頭が出走し、CCAオークス2着馬の3歳馬カリーナ・ミア Carina Mia が3対1の1番人気に支持されていました。その前のエイコーン・ステークス(GⅠ、1マイル)を勝っており、短距離適性が好感されていたのでしょう。
9番人気(18対1)のグローリーザッパー Gloryzapper が逃げ、カリーナ・ミアは後方4番手。3番手を追走した5番人気(8対1)のファイネスト・シティー Finest City が前を捉えると、7番手から去年の勝馬で7番人気(13対1)のウェイヴェル・アヴェニュー Wavell Avenue が外から鋭く追い込みましたが、4分の3馬身差で連覇成らず。2番手を進んだ8番人気(15対1)のポールアズシルヴァーライニング Paulassilverlining が1馬身4分の1差で3着に入り、人気のカリーナ・ミアは後方4番手待機も9着の儘でレースを終えています。
開業2年目でもちろんBC初制覇となるイアン・クラルジャック厩舎、名手マイク・スミスが手綱を取ったファイネスト・シティーは、4月にロス・アラミトスでグレート・レディー・M・ステークス(GⅡ)に勝っていた4歳馬。その後ヴァニティー・ステークス(GⅠ)3着、イエロー・リボン・ハンデ(GⅡ)4着ときて、前走ジョン・C・マビー・ステークス(GⅡ)でも2着していた顕実タイプです。もちろんGⅠ戦は初勝利。

BC恒例、最後から2番目はブリーダーズ・カップ・マイル Breeders’ Cup Mile (芝GⅠ、3歳上、8ハロン)。今年は14頭が参戦し、英国から参戦したリマート Limato が3対1の1番人気に支持されていました。今期ジュライ・カップとフォレ賞とGⅠ戦に2勝していますが、1マイルの距離が課題か。アメリカの平坦コースなら克服できる、という評価のようです。
10番人気(14対1)の伏兵ワット・ア・ヴュー What a View が1番枠から飛び出して後続を離し捨て身の逃げに出ましたが、2番手を追走した5番人気(12対1)のミッドナイト・ストーム Midnight Storm がこれを捉えて直線。そのまま懸命に粘る所、前半7番手で通過した5番人気(12対1)のトゥーリスト Tourist が内ラチ沿いギリギリをすり抜け、6番手から外を回って追い込む2番人気(7対2)で連覇の掛かったテーピン Tepin を半馬身差抑えるサプライズとなりました。1馬身4分の1差でミッドナイト・ストームが3着に粘り込み、5番手に付けていたリマートは6着敗退。例年ヨーロッパ勢が強いマイルですが、今年ばかりはアメリカ勢の独壇場となりました。勝時計1分31秒71は、これまでワイズ・ダン Wise Dan が持っていたBCマイル・レコードを更新する好タイム。
ウイリアム・モット厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のトゥーリストは、8月のサラトガでフォースターデイヴ・ステークスを制してGⅠ馬になっていた5歳牡馬。前走キーンランドのシャドウェル・ターフ・マイル(芝GⅠ)3着からの巻き返しです。

そして愈々今年もBC最後の大一番、ブリーダーズ・カップ・クラシック Breeders’ Cup Classic (GⅠ、3歳上、10ハロン)。1頭が直前に取り消しての9頭立て。目下の世界チャンピオンでもあるカリフォルニア・クローム California Chrome がシーズンを締め括るには絶好の舞台とあって、4対5の2倍を切る断然1番人気。いつものように逃げ切るシーンを期待してファンも大いに盛り上がっていました。
大歓声の中でスタート、定位置である先頭をカリフォルニア・クロームが行きます。リードを保ったまま直線に向かうと、歓声は更にヒートアップ。3番手の外を追走していた2番人気(8対5)のアロゲート Arrogate が差を詰めてきましたが、直線半ばでは未だ大本命がリード。しかしここからでした、最後は外のアロゲイトの脚色が勝り、遂にアイドルを半馬身捉えた所がゴール、歓声は悲鳴に変わります。後方3番手から6番人気(30対1)のキーン・アイス keen ice が3着に上がりましたが、10馬身4分の3差も離されての着順。結果は1・2番人気のマッチレースでした。
トラヴァース以来の休み明けで金的を射止めたアロゲートは、クラシック3連覇(しかも全て3歳馬で)となるボブ・バファート厩舎、これがBC25勝目となるマイク・スミス騎乗の3歳馬。今年のトラヴァース・ステークスに続いて二つ目のGⅠ制覇で、古馬との初対戦を制し、トラヴァースがフロックではなかったことを証明して見せました。オーナーはハーリッド・アプダッラーのジャドモント・スタッドで、クラシックは初勝利、BCは5勝目となります。この後の予定ですが、カリフォルニア・クローム陣営は1月28日のペガサス・ワールド・カップ(ガルフストリーム競馬場)での再戦を提案しているとか。アロゲート陣営からは未だ、この件に対する返答はなされていないようです。いずれにしても、ライヴァル関係はこれからも続く予感。

 

 

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