ファンホ・メナの悲愴

水曜日のメインは展覧会の絵、木曜が悲愴、金曜日にはシェヘラザードと3日連続でロシア名曲集が続くプロムスですが、中日の27日はBBCフィルハーモニックの首席指揮者メナが悲愴を振るプログラムでした。

7月27日 ≪Prom 17≫
マーク・シンプソン Mark Simpson/The Immortal (ロンドン初演)
     ~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第6番
 BBCフィルハーモニック BBC Philharmonic
 指揮/ファンホ・メナ Juanjo Mena
 バリトン/クリストファー・パーヴェス Christopher Purves
 合唱/ロンドン・ヴォイセス London Voices、クラウチ・エンド・フェスティヴァル・コーラス Crouch End Festival Chorus

メナはプロムスの常連ですから特に紹介する必要もないでしょう。この日はロンドン初演の新作と悲愴、共に生と死を考える作品と言う共通点もあるようです。

前半に取り上げられたシンプソンは、クラリネット奏者でもある今年29歳の若者。去年、そのイスラフェルという作品がプロムスで取り上げられ、その際に当ブログでもホームページなどを紹介しました。
探すのは面倒という方もあるでしょうから、ブージー&ホークス社の作曲者プロフィールはこちらからご覧ください。

http://www.boosey.com/composer/Mark+Simpson

今回演奏された「インモータル」は実質的にオラトリオで、演奏時間は35分ほど。バリトン、セミ・コーラスと管弦楽のための大作で、2015年7月にメナの指揮によりマンチェスターで初演されました。
作品については以下、やはりブージーのホームページに楽器編成と共に解説があります。

http://www.boosey.com/cr/music/Mark-Simpson-The-Immortal/100621

聴いてみると、歌と言うより叫び声が飛び交う激しい音楽で、所によっては歌ではなく朗読も登場します。

後半の悲愴については特に指摘することもありませんが、全体に快速調。第3楽章の後で盛大な拍手が起き、その拍手が収まらないうちに第4楽章を始めてしまいます。日本では有り得ない光景でしょう。

 

 

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