ソウル・フィルのプロムス・デビュー
ハンガリーのオーケストラに続いて登場した世界のオケ・シリーズ、今回がプロムス・デビューとなるソウル・フィルでした。韓国のオーケストラならこの人しかないでしょう、ということでチョン・ミュンフンが振りました。
曲目の最初と最後は定番、ドビュッシーとチャイコフスキーですから特記することもありません。
8月27日 ≪Prom 55≫
ドビュッシー/海
ウンスク・チン Unsuk Chin/シュー Su
~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第6番
ソウル・フィルハーモニー管弦楽団 Seoul Philharmonic Orchestra
指揮/チョン・ミュンフン Myung-Whun Chung
シェン Sheng/ウー・ウェイ Wu Wei
ということで前半を締めたのが1961年生まれの韓国の女性作曲家。漢字では陳銀淑と書きますが、ソウル・フィルのコンポーザー・イン・レジデンスを務めている方ですね。
日本でも良く知られている方で、今年7月にはオーケストラ・アンサンブル金沢の委嘱によって書かれた室内オーケストラのための「グラフィティ」が日本初演されたばかり。親しく聴かれた方も多いでしょう。
陳氏の出版社はブージー・アンド・ホークスで、そのプロフィールは同社のホームページが最も詳しいでしょう。
今回プロムスで紹介された作品も日本では演奏済み。サントリーホールなどが共同委嘱した作品で、ウィキペディアには笙とオーケストラのための、と表記されています。
独奏楽器のシェンは中国の口琴 mouth organ で、3000年の歴史がある由。また作品のタイトルであるシュー(スー、ではなくシューと発音するのだそうな)とは、エジプト神話の空気の精のこと。30分ほど掛かる長い作品です。曲目解説はやはりブージー社のホームページから。
http://www.boosey.com/cr/music/Unsuk-Chin-u/52419
シェン奏者のウー・ウェイ自身が作曲した「ドラゴン・ダンス」がアンコールされました。
一方、オーケストラのアンコールはブラームスのハンガリー舞曲第1番、これは極く当たり前のプレゼント。
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