ダウスゴーの第2夜はオール・ラフマニノフ

前夜シューベルトとマーラー、二つの未完成交響曲(一つは完成版ですが)を取り上げたダウスゴーとBBCスコティッシュ、土曜日に続いて日曜日も登場し、ラフマニノフ・ナイトを披露しました。

8月13日 ≪Proms 37≫
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番
     ~休憩~
ラフマニノフ/交響曲第2番
 BBCスコティッシュ交響楽団 BBC Scottish Symphony Orchestra
 指揮/トーマス・ダウスゴー Thomas Dausgaard
 ピアノ/アレクサンダー・ガヴリリュク Alexander Gavrylyuk
 無伴奏合唱/ラトヴィア放送合唱団 Latvian Radio Choir

ラフマニノフの2大名曲、ピアノ協奏曲と交響曲を並べた普通のプグラムにも見えますが、合唱団の名前があるのがミソでしょう。エッ、何処に出てくるの? と。

種明かしをすると、協奏曲も交響曲も、オーケストラが演奏に入る前にラフマニノフに因んだア・カペラの合唱が前奏曲の様に歌われるのです。ラフマニノフの心の故郷とでも呼べるような聖歌の雰囲気を醸し出し、そのまま大曲へ繋ぐという趣向。
このような試みは初めて体験しましたが、夫々歌われた音楽が何であるかは断定できませんでした。

前半の協奏曲に先立って歌われたのは、恐らくロシアの伝統的な復活祭の讃歌「おお、救世主よ」。録音だけなので想像ですが、歌声がかなり遠方から聴こえてくるので、ホールのバルコニーか客席が使われたのでしょう。
後半の交響曲を先導したのは、これも予測に過ぎませんが、ラフマニノフ自身の「晩祷」作品37の一節でしょうか。

協奏曲の後、ガヴリリュクがラフマニノフのヴォカリーズをアンコールしました。

ということで素晴らしい体験ではありましたが、残念ながら残響過多のサウンド。特に協奏曲はまるでP席で聴いているような印象で、私には楽しめない中継でした。
第2交響曲は第1楽章の提示部を繰り返し、およそ考えられる最長時間の演奏です。

 

 

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