ソーベツ、仏オークス馬を破る

土曜日の最後は、フランスはドーヴィル競馬場で行われたG戦2鞍のレポートです。馬場は good to soft で、だんだん秋めいてきました。

最初はヴェルメイユ賞、あるいは凱旋門賞にも繋がるノネット賞 Prix de la Nonette (GⅡ、3歳牝、2000メートル)で、1頭が取り消しての9頭立て。今年の仏オークス馬センガ Senga がクラシック以来の実戦となりましたが、休み明けを考慮してか2対1の1番人気に支持されたのは、前走ナッソー・ステークス(GⅠ)3着と叩かれた利のあるソーベツ Sobetsu の方。
そのソーベツがスタートは一番でしたが、直ぐに7番人気(169対10)のヴュー・ファンタスティック Vue Fantastique が逃げを主張してハナに立ちます。300メートル行ったところで今度は9番人気(37対1)のボディー・スカルプト Body Sculpt が替わって逃げに出ましたが、3番手に待機したソーベツが直線に入るとスルリと抜けて一気に先頭、中団の後方から追い込む3番人気(66対1)のオンザムーンアゲン Onthemoonagain に2馬身半差を付けて堂々に人気に応えました。2番人気(11対5)に甘んじていたセンガは、5番手の外から追い上げましたが4分の3差で3着。

ゴドルフィンが所有、チャーリー・アップルビー厩舎、ジェームス・ドイルが騎乗したソーベツは、これでヴェルメイユから凱旋門賞という路線は選ばないようで、凱旋門開催のオペラ賞(GⅠ)に向かう公算が大きいようです。
今期初戦でいきなりサン=タラリ賞でGⅠ勝ちしましたが、次の英オークスは8着敗退。陣営は1マイル半が長いと判断したようで、前走はナッソー・ステークスを選びました。やはり凱旋門賞はオークス馬イネイブル Enable に任せ、こちらはオペラで着実にGⅠ戦を狙うと見ました。

ドーヴィルのもう一鞍は、来年のクラシックを見据えたカルヴァドス賞 Prix du Calvados (GⅢ、2歳牝、1400メートル直線)。英国からも多数が参戦して11頭立てとなりましたが、ここはデビュー勝ちの内容が良かった地元のポリドリーム Polydream が8対5の1番人気。
レースはスタートからスタンド側、スタンドから遠い側の二手に割れる展開。スタンド側は2番人気(56対10)のミュージカル・アート Musical Art が、遠い側は3番人気(66対10)のスプリング・コスモス Spring Cosmos が逃げましたが、遠い側が断然優勢。遠い側の後方に待機した人気のポリドリームが、同じく遠い側を走った5番人気(74対10)のローレンス Laurens に1馬身4分の3差を付けて優勝。2馬身半差の3着も遠い側の10番人気(39対1)のボニータ・フランシスカ Bonita Fransisca でした。

これで2戦2勝としたポリドリームを管理するのは、騎手としてこのレースを3勝したフレッディー・ヘッド師で、調教師としてはこれが初勝利。マキシム・グィヨンが騎乗していました。
デビューは同じドーヴィルの夏開催、7月30日の1200メートル戦で、来年の1000ギニーに33対1のオッズが出されました。父がオアシス・ドリーム Oasis Dream であるということでもあり、今期の目標はチーヴリー・パーク・ステークスになる模様です。オーナーはウェルザイマー兄弟。

 

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください