プロムスの「皇帝ティトゥスの慈悲」

毎年プロムスで演奏されるオペラ全曲、今年は政治を扱ったオペラ3作が取り上げられましたが、フィデリオ、ホヴァンシチーナに続く第3弾が皇帝ティトゥスの慈悲でした。
例年グラインドボーン音楽祭とタイアップしているセミ・ステージ上演です。

8月28日 ≪Prom 59≫
モーツァルト/歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」(セミ・ステージ上演)
 オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント Orchestra of the Age of Enlightenment
 指揮/ロビン・ティッチアーティ Robin Ticciati
 合唱/グラインドボーン音楽祭アンサンブル Glyndebourne Festival Opera Company ensemble
 ティトゥス/リチャード・クロフト Richard Croft
 ヴィッテリア/アリス・クート Alice Coote
 セルヴィリア/ジョエル・ハーヴェイ Joélle Harvey
 セスト/アナ・ステファニー Anna Stéphany
 アンニウス/ミシェル・ロジエー Michèle Losier
 プブリウス/クライヴ・ベイリー Clive Bayley

当初の発表からキャストがかなり入れ替わり、タイトル・ロールのティトゥスはスティーヴ・ダヴィスリム Steve Davislim からクロフトに、セスト役もケート・リンゼー Kate Lindsey からステファニーに替わりました。
そのステファニーも当初はアンニウス役としてクレジットされていたのですが、セストにシフトされたため、セストにはロジエーが起用されました。

指揮のティッチアーティは、グラインドボーンの音楽監督です。全2幕、当然ながら第1幕と第2幕の間に休憩が入りました。
演奏は大変に充実したもの、グラインドボーンで上演を重ねてきているだけに、曖昧な所は一つもありません。これも例年のことで、もし音楽祭の映像が発売されれば、是非とも見てみたいですね。

一つだけ文句を言わせてもらえれば、第2幕の第23番、ヴィッテリアの大アリアのあと第15場の合唱にそのまま流れ込むところで拍手が起きてしまいます。この客席は素人か、と思ってしまいますが、それを制止する野暮な人がいないのがプロムスでしょうか。
どのナンバーもカット無く、正真正銘の完全演奏でした。

 

 

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