プロムスのピッツバーグ響

9月に入って海外オケの公演が続く今年のプロムス、4日の月曜日はアメリカから来演したピッツバーグ交響楽団でした。このオケも名曲を並べ、特に作品について触れることもないでしょう。

9月4日 ≪Prom 69≫
ジョン・アダムス/Lollapalooza
ドヴォルザーク/ヴァイオリン協奏曲
     ~休憩~
マーラー/交響曲第1番
ピッツバーグ交響楽団 Pittsburgh Symphony Orchestra
 指揮/マンフレッド・ホーネック Manfred Honeck
 ヴァイオリン/アンネ=ゾフィー・ムター Anne‐Sophie Mutter

それでも最初のアダムスに付いては少し。今年70歳を迎えたアダムスは、プロムスでも纏めて演奏されましたが、これは3曲目に当たるもの。
比較的短い作品のロラパルーザとは、ウィキペディアなどではアメリカのロック・フェスティヴァルのことと記してあります。しかし本当の意味はボクシングのノックアウト・パンチのことだそうで、ダダダダーダというリズムがイデー・フィックスになっているのだそうな。
ウイキペディアよりは、ブージー・アンド・ホークス社のホームページをご覧ください。

http://www.boosey.com/cr/music/John-Adams-Lollapalooza/289

続いてのドヴォルザークは、最早大御所となったアンネ=ゾフィー・ムター姉御のソロ。弱音を極度に追求した独特の表現で聴かせます。
もちろんアンコールもあって、バッハの無伴奏パルティータ第2番ニ短調からジーグ。グイッと弾き切って流石に女王の貫禄でした。

後半のマーラーも、ホーネックならではの濃密な表現が聴き所。如何にもウィーン出身の指揮者と言うアゴーギグを効かせたマーラー。
こちらのアンコールは、ヨゼフ・シュトラウスのポルカ・マズルカ「とんぼ」、次いでヨハン・シュトラウスJr.の「狂乱のポルカ」作品260も演奏されました。
2曲のアンコールの後でも聴衆は大喝采を止めず、もしからしたらもう1曲という思わせぶり。コメンテイターももしやということで番組を引っ張っていましたが、やっと諦めてスタジオにマイクを戻していました。

それにしてもホーネック人気(もちろん指揮も)は大したもので、読響が彼に首席指揮者を頼まなかったのは失敗でしたね。大物を釣り損ねた、と言っては下品過ぎかな。

 

 

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