今日、明日はブリーダーズ・カップ

この競馬日記はヨーロッパ、特にイギリスが中心ですから、アメリカの競馬はほとんど扱いません。私自身、アメリカ競馬は不案内ですから。
それでも、流石に今週はヨーロッパでもブリーダーズ・カップが話題の中心です。ですからここでも簡単に触れておきますが、あくまでもヨーロッパ視点ですから悪しからず。
去年からBCシリーズは金・土の二日間開催ですね。去年は大雨で泥んこ競馬になり、ジョージ・ワシントンの悲劇が起きてしまいました。
今年は太陽が燦々と降り注ぐカリフォルニア、サンタ・アニタ競馬場が舞台ですし、天気も良さそうですから、好レースが期待できそうです。現地は汗ばむほどの陽気だそうですよ。
レースの発走時間順に。
10月24日(金)
20時35分 Filly & Mare Sprint 3歳上牝、7ハロン 14頭
21時15分 Juvenile Fillies Turf 2歳牝、1マイル 14頭
21時55分 Juvenile Fillies 2歳牝、1マイル110ヤード 13頭 
22時35分 Filly & Mare Turf 3歳上牝、1マイル2ハロン 10頭
23時15分 Ladies’ Classic 3歳上牝、1マイル1ハロン 8頭
10月25日(土)
18時10分 Marathon 3歳上、1マイル4ハロン 9頭
18時50分 Turf Sprint 3歳上、6ハロン110ヤード 14頭
19時30分 Dirt Mile 3歳上、1マイル 12頭
20時15分 Mile 3歳上、1マイル 11頭
20時55分 Juvenile 2歳、1マイル110ヤード 13頭
21時35分 Juvenile Turf 2歳、1マイル 13頭
22時15分 Sprint 3歳上、6ハロン 9頭
23時00分 Turf 3歳上、1マイル4ハロン 11頭
23時45分 Classic 3歳上、1マイル2ハロン 12頭
この内、金曜日の最初の2レースと土曜日の最初の3レースはノン・グレード、他は全てGⅠ(アメリカの場合はグレード)です。
全部で14レースですが、去年より3レース増えてますね。何が加わったのかなぁ~。
今年の特徴は、牝馬だけのレースを金曜日にまとめて施行し、土曜日は牡馬も出走する混合戦になっていることでしょう。ま、毎年趣向を変えているようですが、この辺がアメリカ競馬に対する好き嫌いの分かれ目になっているような気がします。
注目されるヨーロッパ勢、という目で見ると。
金曜日の第1レース、ダートのスプリント戦にはヨーロッパ馬は出ません。
2歳牝馬の芝レースにはオブライエン厩舎のハート・シェイプト Heart Shaped の名前があります。
ダートコースの2歳牝馬戦。ワハマン厩舎からパスート・オブ・グロリー Pursuit of Glory が出てきます。ムルタ騎乗。
3歳上牝馬の芝コースチャンピオン決定戦には3頭がチャレンジしてきます。スタウト厩舎のヴィジット Visit 、オブライエン厩舎のハーフウェイ・トゥー・へヴン Halfway To Heaven 、ゴドルフィン軍団からフォーク・オペラ Folk Opera 。ヨーロッパ応援団としては、ハーフウェイ・トゥー・へヴンに期待しましょう。
ダートコースのチャンピオン決定戦。これまでディスタッフというレース名でしたが、今年はレディーズ・クラシックに変わっていますね。ここはゴドルフィンが2頭参戦させているだけ。ココア・ビーチ Cocoa Beach とミュージック・ノート Music Note 。デットーリはどちらにも乗らないようです。
続いて土曜日。
ダートコースのマラソンというのは、多分今年が最初でしょう。マラソンと言っても所謂クラシック距離である2400メートル。アメリカではこれが長距離になってしまいます。ここにはノセダ厩舎のシックスティーズ・アイコン Sixties Icon が登録してきました。セントレジャー馬ですからある程度期待できそうですが、ダートはどうなんでしょう。
芝のスプリント戦には3頭が出走。ノセダ厩舎のフリーティング・スピリット Fleeting Spirit 、フランスのファーブル厩舎からオンリー・アンサー Only Answer 、そしてゴドルフィンのディアボリカル Diabolical 。
ダートのマイル戦にはヨーロッパ組は出ません。
芝のマイル戦は伝統的にヨーロッパ勢が好成績を残していますね。今年はヘッド厩舎のゴールディコヴァ Goldikova とオブライエン厩舎のユーエス・レンジャー US Ranger 。当然ながらゴールディコヴァに勝機あり。ヘッド厩舎はこの馬だけですから、狙っていると思いますね。
2歳のダート戦には珍しくワハマン厩舎がブッシュレンジャー Bushranger を出走させてきました。モルニー賞とミドル・パーク・ステークスを制したヨーロッパのエース格ですが、何でダートコースなんでしょうか。チョッと疑問符が付きます。
同じ2歳でも芝コースには2頭がチャレンジ。オブライエン厩舎のウエストファリア Westphalia とゴスデン厩舎のドナティヴァム Donativum 。後者は、クラシックに出走するレイヴンズ・パスに同行してきた馬。実力はよく判りません。
ダートコースのスプリント戦にはヨーロッパからの参戦なし。ヨーロッパには最も縁の無いジャンルでしょう。
芝のクラシック距離で行われるターフ。ヨーロッパ勢が最も注目しているレースでしょう。今年は出走予定11頭のうち、4頭がヨーロッパ組です。
オブライエン厩舎のソルジャー・オブ・フォーチュン Soldier of Fortune とレッド・ロック・キャニオン Red Rock Canyon 、ウェルド厩舎のウインチェスター Winchester 、スタウト厩舎のコンデュイ Conduit です。
コンデュイは今年スタウト厩舎にセントレジャー初制覇をもたらした馬。オブライエン厩舎はレッドロックをペースメーカーとしてソルジャーで狙っています。
他にイーグル・マウンテン Eagle Mountain にも注目が集まっています。去年のダービーでオーソライズの2着に食い込んだ馬ですが、オブライエン厩舎から南アフリカのマイク・デ・コック厩舎に転厩した馬。状態も凄く良いそうです。
ということで、いよいよ賞金5百万ドルのクラシック。本命に推されているのはアメリカの英雄カーリン Curlin ですが、ヨーロッパ勢も本気で挑戦してきました。ゴスデン厩舎のレイヴンズ・パス Raven’s Pass 、オブライエン厩舎は何と、ヘンリーザナヴィゲイター Henrythenavigator とデューク・オブ・マーマレイド Duke of Marmalade 。ヘンリーとデュークはヨーロッパでも一度も対戦したことは無く、その意味でも興味津々の顔ぶれになりました。
オブライエンさん、まだBCクラシックの勝ちは無く、去年はジョージ・ワシントンの悲劇を体験したばかり。普通なら気持も萎えてしまうでしょうが、果敢に挑戦するあたり、余程クラシック制覇に執念を燃やしているのでしょう。
クラシックにはカジノドライブ Casino Drive が挑戦するということで、日本のマスコミは専らこの馬に注目しているようです。現にアメリカでグレード・レースにも勝っていますし、3戦3勝、未だ底を見せていない魅力が買われているようです。
ですがヨーロッパ贔屓の私としては、オブライエンとゴスデンの執念がカーリンを脅かすか、という点に最も注目しています。
もう一つ、今年のブリーダーズ・カップにはアーノルド・シュワルツェネッガー知事も観戦に訪れ(もちろん土曜日)、クラシックでは自らトロフィーを贈呈するとか。英国電子競馬新聞でも話題になっていました。
結果はいずれ・・・。

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください