BC2日目の結果

今終わったところです。最新情報をかき集めて日記を書き始めたのが8時14分。何とも恐ろしい世の中になりましたな。
2日目は全部で9レース、ヨーロッパ勢はこの内7レースに出走しましたが、何と5勝。しかも2レースでワン・ツー・フィニッシュですから、去年のゼロ勝とは大違いです。
では順番に。
マラソン。金曜日の日記で、ヨーロッパからはシックスティーズ・アイコンだけが挑戦と書きましたが、こりは間違い。申し訳ない。
で、見落としていたもう1頭が勝ってしまいました。その名はムハンナク Muhannak 。今年のオークスを勝ったレイフ・ベケット師が調教するせん馬で、騎手はパット・スマーレン君。
見落としていたのはわけがあって、この馬はポリトラック・コースのスペシャリスト、芝コース中心のパターン・レースには無縁の馬だったからです。厩舎も小さいので目に入らなかったんですね。
ヨーロッパ勢にとって2年ぶりのブリーダーズ・カップ制覇をもたらしたムハンナク、これで15戦7勝は立派。
本命に推されていたノセダ厩舎のシックスティーズ・アイコンは5着に沈んでいます。
ターフ・スプリント。芝コースということもあってヨーロッパからは3頭が挑戦しましたが、ゴドルフィンのダイアボリカル(これまでディアボリカルと表記しましたが、訂正しましょう)は2着惜敗。ノセダ厩舎のフリーティング・スピリットは4着、ファーブル師のオンリー・アンサーがどん尻の14着という結果。
勝ったのは地元のデザート・コード Desert Code 。
ダート・マイルにはヨーロッパからの出走はありません。勝馬はアルベルタス・マキシムス Albertus Maximus 。
マイル。例年ヨーロッパが強いレースですが、今年はゴールディコヴァがやってくれました。2着は去年の覇者キップ・デヴィル Kip Deville です。
騎手はオリヴィエ・ペリエ、調教師は今年大活躍のフレッディー・ヘッド。ヘッド師は騎手時代にミエスクでこのマイルを制しており、騎手・調教師の両分野でブリーダーズ・カップを制した最初の人になりました。偉業達成と言ってよいでしょう。
もう1頭のヨーロッパ勢、オブライエン厩舎のユーエス・レンジャーは5着。
ジュヴェナイル。ダートコースということで、ヨーロッパからはただ1頭、ワハマン厩舎のブッシュレンジャーが挑戦しましたが、ブービー、11着惨敗です。
勝ったのはミッドシップマン Midshipman 。
ジュヴェナイル・ターフ。これはヨーロッパ圧勝です。ゴスデン厩舎のドナティヴァムが1着、オブライエン厩舎のウェストファリアが2着。ヨーロッパのワンツー・フィニッシュでした。騎手もデットーリとムルタ。
ゴール手前ではウェストファリアが勝ったと思われたのですが、最後の数歩でドナティヴァムが強烈な差し脚を決めたようです。
ヨルダンのハヤ王女の持ち馬ですから、ダービー馬ニュー・アプローチと同じですね。来年のダービーも狙える器でしょうか。
スプリント。ダートコースのスプリント戦はヨーロッパ勢にはほとんど無縁。今年もチャレンジなし。
勝ったのはミッドナイト・リュート Midnight Lute 。
ターフ。ヨーロッパ勢のために用意されたようなレースですが、去年は勝てませんでしたね。今年は雪辱を期してソルジャー・オブ・フォーチュンが出走してきましたが、結果は4着と期待を裏切りました。
しかし勝ったのはマイケル・スタウト厩舎、ライアン・ムーア騎手が自信を持って送り込んだコンデュイ。
2着には元ヨーロッパ(オブライエン)で南アフリカに転厩したイーグル・マウンテン。実にヨーロピアンな結果でしたね。
さていよいよクラシック。カーリンの1番人気は当然としても、2番人気は6頭が並ぶという大混戦。入ってきたばかりの速報ですが、ビックリ仰天の結果は、ヨーロッパ勢のワンツー・フィニッシュですよ。
勝ったのはゴスデン厩舎の大器晩成レイヴンズ・パス、2着はそのライヴァルでオブライエン厩舎のヘンリーザナヴィゲイター。
ゴスデン師はジュヴェナイル・ターフのドナティヴァムに続くダブル達成、騎手デットーリも同じ馬でのダブル。ヨーロッパ勢には願っても無い結末です。
3着にはティアゴ Tiago が入り、カーリン Curlin は4着に終わったようです。その他の詳しい着順は未確認。
実はラジオで聞いた結果をそのまま書いているのですが、日本の期待カジノドライヴは最初の内の実況で名前が挙がっていましたが、勝負所に入ってからは消えてしまいました。恐らく先行バテ、というパターンだったのではないでしょうか。
今朝は少し寝坊しましてね、7時ごろ起床。英国電子競馬新聞を開くと、丁度ターフの結果が飛び込んできた所でした。
そこで、やおらネットのラジオ放送を選択し、キングズ・イングリッシュの中継を聞いていましたら、7時52分にクラシックがスタート。
英語でも何とか上記着順が確認できました。
その後8時6分にはレイヴンズ・パス快勝が新聞上にも速報として乗り、8時9分には4着までの速報が入りました。
この時間にヤフーのスポーツ・ニュースを開けると、まだ第4レースの結果が入っているだけ。日本語メディアはそれだけ遅れている、というか不利な面があるのでしょうね。
この日記を書きながら朝食のために中断したり、漸く最後まで書き上げるのが9時20分でしょうかね。ヤフーはどうなってるでしょうか。
ということで、ターフとクラシックについては詳しいコメントなどは入っていません。これからチェックします。
従って速報はここまで。また何かありましたら追加しましょう。
映像は見ていませんが、スポーティングライフの写真班が速報で素晴らしい写真をアップしてくれています。
こちらからどうぞ。↓
http://gallery.sportinglife.com/Gallery_Detail/0,17732,13260_4391150,00.html

 

追記:

 その後の続報。
クラシックをイギリス勢が制したのは、今回のレイヴンズ・パスが初めてになります。ヨーロッパ勢という点では、1993年にフランスのアルカンギュー Arcangues が勝っていますから、今回が2勝目。
レイヴンズ・パスのオーナーは、同馬をシーズン途中で購入したヨルダンのハヤ王女。ということは、ジュヴェナイル・ターフのドナティヴァムと同じ。チーム・ダブルということになります。
ゴスデン調教師、実は11年前にはアメリカで調教師を開業していた人で、本拠地もサンタ・アニタ競馬場の近くだったそうです。
師にとって、まさに長年の夢が叶った瞬間。何という瞬間。
デットーリ騎手がレイヴンズ・パスに騎乗したのは、今回が初めて。日本風に言う「テン乗り」でした。主戦騎手であるジミー・フォーチュンが2週間の騎乗停止中だったため。フォーチュンにとってては正にアンフォーチュンでしたが、それが競馬というもの。その逆だってあるでしょう。
レイヴンズ・パスとヘンリーザナヴィゲイターの関係。シーズン前半のクラシックレースでは、常にヘンリーが先着していました。
しかしその差は徐々に詰まり、アスコットのクイーン・エリザベスⅡ世ステークスで遂に逆転。今回の両馬の差は1馬身4分の3に開きました。
マイラーとして活躍してきた2頭、今回は2000メートルという距離でしたが、良きライヴァルとしてのシーズンを終えたことになります。
ヘンリーザナヴィゲイターと結果的に長いシーズンが影響して9着に敗れたデューク・オブ・マーマレイドは、共に引退して種牡馬生活に入ります。
オブライエン師も敗れて悔いなし、両馬を労っていました。
日本のカジノドライヴ、やはり逃げたのだそうで、結果は12着。つまりビリでした。
ゴールまで3ハロン地点では先頭だったようですが、主役級が動き出すと全く競馬にならず、モノの違いを見せ付けられましたね。
世界の壁は厚い!

 

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