杉並公会堂

何のジャンルにしようかと思いましたが、一応コンサートを聴いたということで演奏会に区分けしました。実態はプチ旅ネタみたいなもんですけどね。
以前から気になっていたのが、日本フィルの本拠地として新装なった杉並公会堂。もう何年も経ちますが、まだ一度も体験していません。
大分暇になってきたので、今日は休暇にして荻窪を目指します。目的は日本フィルの「アフタヌーン・コンサート」を聴き、公会堂を初体験すること。
日本フィルハーモニー交響楽団 アヌタヌーン・シリーズ 第7回
杉並公会堂 大ホール
ベートーヴェン/交響曲第2番
     ~休憩~
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番
 指揮/沼尻竜典
 ピアノ/クリスティーナ・オルティーズ
プチ旅ネタにしようかと思ったくらいですから、荻窪は遠いです。もちろん拙宅から、という意味ですよ。時間的には1時間で充分ですが、距離感が何とも遠い。
湘南新宿ラインで新宿に出る。中央線の快速に乗り換えて荻窪下車。駅の北口に出て青梅街道を7~8分歩く。
それだけなんですが、この日は金融危機の影響か、果てまた厚生省狙いのテロの影響か、中央線のダイヤが滅茶苦茶でした。
新宿まではノープロブレムでしたが、そこから先が長かった。
杉並公会堂は判り易い場所にあります。荻窪駅から距離にして410メートル。この距離、サラブレッドなら25秒くらいで着いちゃいますが、人間はそうはいかない。
バスに乗るほどの距離でもないので、黙々と歩きます。
今日は天気は良いものの北風が結構強く、今シーズン初めてコートを着て出掛けました。
青梅街道の並木。この辺りはトウカエデで、落ち葉が風に舞っています。この木は紅葉が美しいのですが、ここのトウカエデは日当たりが悪い所為でしょうか、まるで色付いていません。緑のまま葉が落ちている。へんなのぉ~。
急に思い立って出掛けたコンサートなので、当日券を求めます。後や隅の席しか残っていません。それでも小振りなホールなので後方でも充分だろうと考え、1階の後から3列目の中央辺りをゲット。
座席数1190のうち、1100は埋まるほどの入り。三々五々、杉並区中心の「ろうにゃくなんにょ」たちが集ってきます、と言いたい所ですが、「にゃく」は数えるほど。私などはほんの小僧っ子という感じです。
肝心のホールの音響、予想していたほどには響きませんでした。やはり席が悪いのでしょうか、どうも音が遠いし、かなりデッド。
これだけ人が入ると音の吸収効果が効いてしまいます。寒くなったこともあって厚着の人も多く、それに輪をかけて音が鳴りません。
というわけで、演奏に付いての感想はほとんど無しですわ。
この日のオーケストラは10型にチェロとコントラバスを1人づつ追加したもの。大ホールのベートーヴェンとは趣が全く違います。もちろん古楽奏法ではありません。
交響曲は沼尻らしいスピード感溢れるもの。協奏曲のソリストは縦線をピタリと合わせるタイプではなく、流れを重視するタイプ。
このホールはスタインウェイ、べーゼンドルファー、べヒシュタインと3種類のコンサートグランドを備えてあるのが売りのようですが、今日はスタインウェイによる演奏。オーケストラが小振りなこともあって、ピアノは良く聴こえました。
日本フィルの他のシリーズと違うのは、ヴィオラ首席の後藤氏の司会・解説で進められ、出演者(指揮者とピアニスト)へのインタヴューもあること。
(突如客席から意見も飛び出して、如何にも地域密着型イヴェントだぞ)
女性プレイヤーが華やかにドレスを纏っていること。
舞台に花のアレンジメントが設置されていて、如何にもプロの仕事だと思われること。
(地震が来たら危ないのじゃないか、と思いましたけど)
アンコールが二つもあって、まずピアノ・ソロがヴィラ=ロボスのアルマ・ブラジレイラスという曲。
続いてオーケストラがダニーボーイ。対旋律がやたらに聴こえるモダンなアレンジでした。
ということで、サービスに重点を置いたコンサートと見受けましたね。
次にこのホールで聴くとしたら、もっと前方の席を選ぶでしょう。
荻窪は、私にとっては如何にもアクセスが悪いので、積極的に行こうとは思いませんでした。残念ながら。

 

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