BBCフィルのロシア音楽シリーズ(2)
二日連続のBBCフィルのコンサート、昨日に続いてロシア音楽が中心でした。
8月5日 ≪Prom 23≫
アーノルド/序曲「ピータールー」
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲
~休憩~
チャイコフスキー/白鳥の湖
BBCフィルハーモニック
指揮/ベン・ジャーノン Ben Gernon
ピアノ/ファン・ぺレス・フロリスタン Juan Perez Floristan
日本では中々考えにくいことですが、指揮者も日替わりとなります。この日は未だ30歳という英国の若手、ベン・ジャーノンが指揮台に立ちました。最初に自身のホームページをご覧ください。
日本にも既に見参していて、新日フィルが第9で招聘(ベン・ガーノンと発表されていた由)したり、名フィルにも客演しています。
最初は英国のアーノルド作品が取り上げられましたが、プロムスでアーノルド自身の指揮で初演された作品。ピータールーの虐殺から200年になるのを記念しての演奏でした。
この事件に付いてはウィキペディアなどで確認できますが、オーケストラの本拠地であるマンチェスターが舞台。選挙法の改正を求める集会に騎兵隊が突入して鎮圧した虐殺事件ですね。静かなメロディーに軍が侵攻してくる様子が描かれ、最後は冒頭のチューンが高らかに奏されて終わる感動的な序曲。スコアを参照されたい方は、有料ですが nkoda の会員に登録されることをお勧めします。アーノルド作品は日本でももっと紹介されて良いと思いますが如何でしょうか。
続いてはスペインの若手ピアニスト、フロリスタンを迎えてのラフマニノフ。当初はアレクサンダー・ガヴリリュク Alexander Gavrylyuk が予定されていましたが、フロリスタンに変更されています。
今回がプロムス・デビューとなるピアニストで、既にナクソスにリストのソナタ他を録音していますから、聴かれた方もおられるでしょう。日本には未だ来ていないようです。プロフィールはこちら。
http://www.juanperezfloristan.com/
見事なラフマニノフの後、簡単なスピーチに続いてアンコールがありました。声を聞いていると女性ではないかと思うほど高い音で喋られる方。近いうちに日本でも聴くことが出来るでしょう。
そのアンコールはヒナステラのアルゼンチン舞曲集作品2から第3番「Danza del gaucho matrero」(はぐれ者のガウチョの踊り)でした。
後半はチャイコフスキーの有名なバレエのハイライト。別に編まれている組曲ではなく、かと言って全曲演奏でもありません。
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