東京籠城日記(17)

クラシック音楽好きのみなさんは籠城生活を結構楽しんでいるのじゃないかと思いますが、私もストリーミング三昧。通常に戻った時に今まで通りコンサートに行く気になるか心配するほどです。
このところ嵌っているのがコンセルトヘボウのマーラー・フェスティヴァル。正式にはマーラー・フェスティヴァル・オンラインと言うのだそうですが、交響曲全曲演奏も第4番まで来ました。普通にユーチューブで検索しても映像に辿り着きますが、フェスティヴァルの公式ホームページから見ると、これが本格的な「音楽祭」であることが判ります。コンサート映像以外にもタメになる映像が満載。こちらからどうぞ。

https://www.concertgebouw.nl/en/mahler-festival-online?utm_medium=referral&utm_source=Mahlerwebsite

このシリーズは一々日記には上げていませんが、さすがに今日から始まっている第4交響曲だけは情報提供しておきましょう。
第4と言えばマーラーの交響曲の中では最も編成が小さく、演奏時間も1時間以内。第2楽章ではコンサートマスターが別に調弦したヴァイオリンを使って弾くというのも見所であることは良くある解説。ところがイヴァン・フィッシャーが指揮した2010年の映像では、ビックリ仰天の光景を見ることが出来ます。

それは同じ第2楽章。指揮者の前には空席の椅子が一脚置かれていますが、これは当然第4楽章で登場するソプラノのためのものだと思っていました。
ところが何と、第2楽章になるとホルンの1番奏者が通常の位置から指揮者の前に移動し、ここで吹くんですね。第5交響曲の第3楽章でホルン・ソロがこのように吹くことがあるのは知っていましたが、第4では初めて見ました。マーラー・オタクと呼ばれる人たちは承知のことかもしれませんが、これ、良く行われる処置なんでしょうか。フィッシャーの考えなのか、コンセルトヘボウの伝統なのか?

私は以前にハイティンク指揮の来日公演でマーラー第4を聴いたことがありますが、その時のことは殆ど覚えていません。何しろコンセルトヘボウのマーラー・フェストは、マーラー本人とメンゲルベルクが分担していた頃から続いている伝統的な行事ですから、コンセルトヘボウならではのマーラー演奏や楽譜がある筈。その辺りに詳しい方に解説願いたいところですね。
第3楽章の前に入場するソプラノ、映像には名前のクレジットが出てきませんが、スウェーデンのソプラノで Miah Persson という方です。ミア・パーションと呼んだり、ペルソン、ベルションという表記もあります。フィッシャーとはマーラー第4のCDも録音していますから、ヨーロッパでは定評あるマーラーなのでしょう。

このあと5番はガッティ、6番がマゼール、7番ブーレーズ、8番ヤンソンス、9番はハイティンク、大地の歌がルイージと続きます。一日限りではなく、暫く見ることが出来るようですから、マーラー好きならずともオーケストラ大好き人間の諸君には是非一見されることをお勧めします。

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