今日の1枚(58)

今朝は北風が強く、寒かった。東京では今シーズン一番寒い朝だったように思います。
それでも彼方此方に強い香りが漂い、沈丁花が咲き出していますね。
今日のベイヌムは、UCCP-3334(476 9509)。

①メンデルスゾーン/交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」
②モーツァルト/交響曲第29番イ長調K201

エドゥアルド・ヴァン・ベイヌム指揮コンセルトへボウ管弦楽団によるモノラル録音。「ロイヤル」が冠されるのは1988年のことですから、オーケストラの表記はアムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団が正しいもの。データは、

①1955年6月2~4日
②1956年5月25日
いずれもアムステルダム、とだけの表記。もちろんフィリップス録音です。

①は昔LPでよく聴いた懐かしい1枚。エピックというレーベルで出ていましたが、ブラームスの第3交響曲とカップリングされていました。どちらも作品90というので覚えているのです。
フィリップスの特徴である滑らかな音質。オーケストラも実に上手く、ベイヌムの気力も漲っています。
第1楽章と第3楽章にある繰り返しは全て実行。特に第1楽章の繰り返しは重要で、長い1番括弧は繰り返さなければ聴けないパッセージがありますからね。
残念なのは第3楽章の頭が僅か、そう、0.5秒ほど切れていること。オリジナルテープの欠陥とは思えないので、CD化する際の編集ミスでしょう。
こうした場合はリコールすべきだと思うのですが、何処からも指摘が無かったんでしょうか。それとも私が買った盤だけかしら、ね。

②は①より編成が小さいこともあって、よりオーケストラに近いバランスで収録されています。残響がやや強い感じで、最初はわざとらしく聴こえますが、聴いているうちに馴染んでしまう程度のもの。
この曲は全ての楽章に前半と後半の繰り返しがあります。ベイヌムは、第1・2・4楽章については前半は実行、後半は省略で通しています。
第3楽章はメヌエット楽章なので、慣例どおり繰り返し実行。
先に紹介した同じモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲と同様に、楽章間の休みを置かずに一気録りしたように聴こえます。
モーツァルトは通し演奏、というポリシーがあったんでしょうか。

参照楽譜
①オイレンブルク No.420
②オイレンブルク No.546

 

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