エルデーディQ・ハイドン没後200年記念Ⅰ
昨日は晴海。トリトン内の第一生命ホールで行われているクァルテット・ウィークエンドに出掛けました。
今回は、「ハイドン没後200年を記念して」というタイトルのパート・ワン、全2回シリーズの前半。
ハイドン/弦楽四重奏曲第72番ハ長調作品74-1
ハイドン/弦楽四重奏曲第73番へ長調作品74-2
~休憩~
ハイドン/弦楽四重奏曲第74番ト短調作品74-3「騎手」
エルデーディ弦楽四重奏団
エルデーディのハイドンは既に定評あるものです。そもそも「エルデーディ」とは、ハイドンの同名の弦楽四重奏曲集のタイトルから採ったものですし、そのエルデーディ四重奏曲全曲も既に晴海で演奏してきました。
今回は、エルデーディ曲集の前に位置している「アポニー」四重奏曲の後半3曲の全曲演奏会です。
(前半3曲、作品71は今回は取り上げられませんが、SQWが続いていけば、次はこの曲集でしょう。結果的にはハイドン遡り全曲演奏会にまで発展するのでしょうか)
エルデーディQの構成メンバーは、第1ヴァイオリンが蒲生克郷、第2が花崎淳生、ヴィオラを桐山健志、チェロは花崎薫です。
今回のプログラムは、リーダーである蒲生氏の手になるもの。次回の曲目解説と合わせた2回分の合併プログラムです。
この日は音楽鑑賞ツアーでもあったのでしょうか。1階両サイドは団体と思しき年配の聴衆が占めていて、いつもよりはガヤガヤとした雰囲気です。
もちろんそれは開演前のこと、コンサートが始まってからは皆さん静かに鑑賞されていました。
皮肉にも冒頭のハ長調は、後にベートーヴェンが第1交響曲でパクった属七和音で開始されます。
ここ、いきなり間違えたんじゃないかとドキッとさせられる開始ですが、当時は noise-killer と呼ばれたということが解説に書いてありました。
第1番は途中までやや低空飛行の感がありましたが、第4楽章の快速からグングン調子を上げ、最後の名作「騎手」まで一気に聴かせました。
改めて、ハイドンは素晴らしい。
前回のエルデーディ全曲演奏会3回の感想にも書きましたが、ハイドンだけでプログラムを作るという試みは世界的に見ても稀なケースです。
エルデーディQはこの難題に何度もチャレンジし、確実に成果を挙げていることは実に立派なこと。賞賛に値しましょう。
アポニー第2集の全曲は、交響曲で言えばザロモン・セットの第2集の位置付け。タイトルの付いた「騎手」こそ度々聴かれるものの、1番と2番はあまりナマで聴く機会がありません。
しかし聴いてみれば夫々に個性があって、もし何かタイトルが付いていれば、もっと有名な作品になることは間違いないと思いましたね。
第1番は先に書いた冒頭の衝撃。スタッカートの面白い第4楽章。
第2番はトリルの楽しい第1楽章、美しい第2楽章の変奏曲(この変奏曲楽章は、前回のエルデーディ全曲の際にアンコールとして演奏されましたっけ)。
そして3曲に共通するのはフィナーレの活発な生き生きとした音楽。3曲夫々にアイディアが異なるし、かつては舞曲風のワンパターンのものが多かったフィナーレに、新たな意義を発見して展開させたハイドンの才気を見出すはずです。
アンコールは、作品9の4から第3楽章のアダージョ・カンタービレ。
次回は、その作品9から5番と6番、それに大作「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」。
このアンコールは、言わば予告編です。
今回は、「ハイドン没後200年を記念して」というタイトルのパート・ワン、全2回シリーズの前半。
ハイドン/弦楽四重奏曲第72番ハ長調作品74-1
ハイドン/弦楽四重奏曲第73番へ長調作品74-2
~休憩~
ハイドン/弦楽四重奏曲第74番ト短調作品74-3「騎手」
エルデーディ弦楽四重奏団
エルデーディのハイドンは既に定評あるものです。そもそも「エルデーディ」とは、ハイドンの同名の弦楽四重奏曲集のタイトルから採ったものですし、そのエルデーディ四重奏曲全曲も既に晴海で演奏してきました。
今回は、エルデーディ曲集の前に位置している「アポニー」四重奏曲の後半3曲の全曲演奏会です。
(前半3曲、作品71は今回は取り上げられませんが、SQWが続いていけば、次はこの曲集でしょう。結果的にはハイドン遡り全曲演奏会にまで発展するのでしょうか)
エルデーディQの構成メンバーは、第1ヴァイオリンが蒲生克郷、第2が花崎淳生、ヴィオラを桐山健志、チェロは花崎薫です。
今回のプログラムは、リーダーである蒲生氏の手になるもの。次回の曲目解説と合わせた2回分の合併プログラムです。
この日は音楽鑑賞ツアーでもあったのでしょうか。1階両サイドは団体と思しき年配の聴衆が占めていて、いつもよりはガヤガヤとした雰囲気です。
もちろんそれは開演前のこと、コンサートが始まってからは皆さん静かに鑑賞されていました。
皮肉にも冒頭のハ長調は、後にベートーヴェンが第1交響曲でパクった属七和音で開始されます。
ここ、いきなり間違えたんじゃないかとドキッとさせられる開始ですが、当時は noise-killer と呼ばれたということが解説に書いてありました。
第1番は途中までやや低空飛行の感がありましたが、第4楽章の快速からグングン調子を上げ、最後の名作「騎手」まで一気に聴かせました。
改めて、ハイドンは素晴らしい。
前回のエルデーディ全曲演奏会3回の感想にも書きましたが、ハイドンだけでプログラムを作るという試みは世界的に見ても稀なケースです。
エルデーディQはこの難題に何度もチャレンジし、確実に成果を挙げていることは実に立派なこと。賞賛に値しましょう。
アポニー第2集の全曲は、交響曲で言えばザロモン・セットの第2集の位置付け。タイトルの付いた「騎手」こそ度々聴かれるものの、1番と2番はあまりナマで聴く機会がありません。
しかし聴いてみれば夫々に個性があって、もし何かタイトルが付いていれば、もっと有名な作品になることは間違いないと思いましたね。
第1番は先に書いた冒頭の衝撃。スタッカートの面白い第4楽章。
第2番はトリルの楽しい第1楽章、美しい第2楽章の変奏曲(この変奏曲楽章は、前回のエルデーディ全曲の際にアンコールとして演奏されましたっけ)。
そして3曲に共通するのはフィナーレの活発な生き生きとした音楽。3曲夫々にアイディアが異なるし、かつては舞曲風のワンパターンのものが多かったフィナーレに、新たな意義を発見して展開させたハイドンの才気を見出すはずです。
アンコールは、作品9の4から第3楽章のアダージョ・カンタービレ。
次回は、その作品9から5番と6番、それに大作「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」。
このアンコールは、言わば予告編です。
最近のコメント