今日の1枚(71)

今朝はサンシュユにメジロが来ているのに出くわしました。サンシュユの花を舐めても甘くもなんともありません。鳥の味覚は人間とは違うんでしょうか。
それにしてもサンシュユにメジロ、というのは初めて見ました。
さてフルトヴェングラー大全集、今日は TOCE-3723 です。
①ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
②ベートーヴェン/「レオノーレ」序曲第2番ハ長調作品72A
①はウィーンフィルとの正規スタジオ録音。1952年11月24日と25日、ウィーンのムジークフェラインザール。
②はベルリンフィルとの正規スタジオ録音ですが、1954年4月4日と5日のデータが記されているだけ。録音場所は不明です。
①のプロデューサーは Lawrence Collingwood 、エンジニアが Robert Beckett 。②は名前がありません。正規録音なのに何故でしょうか。
①は現在でもオーディオファイルとして通用するほど優れた録音です。第5よりも劣化が少なく、CDとしても見事なもの。
演奏はテンポの遅さで有名なもので、特に第1楽章、第2楽章、第5楽章のコーダは超絶スロー。現代の感覚にはやや厳しいかも知れません。
第5交響曲とは逆で、第1楽章の繰り返しは省略。第3楽章は実行。
第4楽章「嵐」の53小節と54小節にティンパニの加筆があります。これは現在でも加筆することがある箇所です。
②は戦後のEMI録音としては珍しくベルリン・フィルとスタジオ録音したもの。
録音は1954年にしては歪っぽい録音で、期待を裏切ります。
LPで出たという記憶がありませんが、どのような形で販売されたのでしょうか。そもそも何とカップリングされていたのか。
208~210小節にかけて、スコアにないティンパニのトレモロを追加しています。
357~359小節は木管にホルンを重ねているようにも聴こえますが、録音が良くないので明瞭には聴き取れません。
東芝EMIの「フルトヴェングラー大全集」は、オリジナル・カバーを使用したデザインが多く使われています。
一連のベートーヴェン交響曲の正規スタジオ録音は、フルトヴェングラーの顔写真を用いて統一したデザイン。曲によってカバーの色彩を変えています。私の記憶では、これがオリジナルのLPカバー(ただし日本盤)だったと思います。
(既に取り上げたものでは、モーツァルトの40番、セレナード集、ハイドンの94番がオリジナル・デザインのカバーでした)
フルトヴェングラーが正規にスタジオ録音したベートーヴェン作品は案外少なく、私が所有していない録音でWERMに掲載されているものは、
1.弦楽四重奏曲第13番~第5楽章 BPO テレフンケン録音
2.ヴァイオリン協奏曲 メニューイン ルツェルン祝祭管 EMI録音
3.第3交響曲(旧録音) VPO EMI録音 
4.第5交響曲 BPO EMI録音
5.エグモント序曲 BPO ポリドール録音
6.第4交響曲(旧録音) VPO EMI録音
7.第4交響曲 BPO 米ヴォックス録音
だけです。所有しているものは既に取り上げたか、これから紹介しますので書き出していません。
これ以外の夥しい数のライヴ録音については、私の関心外のもの。フルトヴェングラー・マニアに任せておきましょう。
参照楽譜
①ユニヴァーサル(フィルハーモニア) No.3
②オイレンブルク No.914(歌劇「フィデリオ」全曲版)

 

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