先週もアイルランドとフランス
昨日の日曜日は先週に続き、アイルランドとフランスでパターン・レースが行われました。イギリスは来週のニューマーケットまでお預けです。
アイルランドはカラー競馬場。昨日のパターン・レースは、グラッドネス・ステークス(GⅢ、4歳上、7ハロン)です。まだ歴史の浅いレースで、確か1965年が第1回だったと思います。最初は3歳にも解放されていて、クラシック・トライアルの一つでしたが、2005年からは4歳上に変更されました。新しいクラシック・トライアルが創設されているので、古馬が出走(勝つ)するチャンスを増やす意味もあると思われます。
当初はリステッド・レースでしたが、1987年にGⅢに格上げ。
レース名のグラッドネス Gladness はアイルランドで調教された(ヴィンセント・オブライエン師)名牝の名前で、1958年のアスコット・ゴールド・カップを制した女傑。
今年のグラッドネス、出走馬は10頭。1番人気(9対4)に支持されたのは、前走パーク・エクスプレス・ステークスでも本命ながら3着惜敗のマッド・アバウト・ユー Mad About You 。
一叩きした効果か、今回はキッチリ勝ちました。2着ドハーサ Dohasa に2馬身半の楽勝。3着には1馬身4分の1遅れてカルガリ Kargali が入線しています。
去年の勝馬ジュンバジュキバ Jumbajukiba も連覇を狙って出走しましたが、6着敗退。どうもこの馬は成績がムラで、走る時とそうでない時の差が激しいようです。
マッド・アバウト・ユーは去年のフランス1000ギニー、アイルランド1000ギニーなどGⅠで4回も入着している実力馬。ここに来て本格化してきたのかもしれません。
調教師はデルモット・ウェルドさん、このレースは3勝目です。騎乗したパット・スマーレンにとっても2勝目。彼女が好走する時は必ずスマーレンが乗っていますから、相性が合うのでしょう。
さてフランス。こちらは待望のロンシャン競馬場の開幕です。パターン・レースは二つ。
最初はダルクール賞(GⅡ、4歳上、2000メートル)。1929年創設で、フランス競馬に貢献したエマニュエル・ダルクール Emmanuell d’Harcourt 氏(1928年没)を記念したレース名です。
当初は2400メートルでしたが、紆余曲折の末、1971年からは現行距離で安定しています。
9頭が顔を揃えましたが、何と言っても去年のフランス・ダービー馬ヴィジョン・デタ Vision D’etat が出てきたのが大注目。GⅠ馬ですから3キロのペナルティーがあり、59キロを背負っているのが気になるところ。
そのヴィジョン・デタ、当然ながら1番人気(6対4)を集めましたが引っ掛かってしまい、メンディザバル騎手は止む無く先行して2番手。これが響いたか、最後は脚をなくして3着に敗退。
(昨日は日本でもダービー馬ディープスカイが58キロで勝てませんでした)
勝ったのはトリンコット Trincot 。前走エクスバリ賞では2番人気を集めながら8着に凡走していた馬です。今回は7番人気と盲点に入った感じで、最後方からの追い込みが決まりました。
2着は3馬身離されてザ・ボグベリー The Bogberry 。オブライエン厩舎からロワイヤー・デュプレ厩舎に移籍、今シーズ初戦でした。
頭差3着がヴィジョン・デタ、更に短頭で去年の覇者ルー・ブレトン Loup Breton の順。
前回のエクスバリ賞に勝ったコート・カニバル Court Canibal も出ていましたが、信用されていないのかブービーの8番人気、着順も8着と順当。
エクスバリでは2着に追い込んだディアカラニー Diyakalanie 、今回は果敢に逃げましたが6着に沈んでいます。
トリンコットは仏ダービー7着、ヴィジョン・デタに雪辱を果たしましたが、本来ドラー賞に勝った実力馬。調教師はフィリップ・ドメルキャステル、騎手はステファン・パスキエで、いずれもダルクール賞2勝目に当たります。
もう一つはダービーのトライアル戦の一つ、ノアイユ賞(GⅡ、3歳、2100メートル)。全馬58キロという紛れのないレースです。
これは歴史が古く1878年創設。当初はナボブ賞 Nabob と呼ばれていました。1896年に前年に没したアルフレッド・ノアイユ氏 Alfred Noailles の功績を称えて現在の名前に変更。
今年は7頭が出てきましたが、アイルランドからオブライエン師が2頭を送り込んできたのが注目。クロウフット Crowfoot とゴールデン・ソード Golden Sword という馬ですが、36対10の3番人気(フランスでは同厩の馬は馬券上はカップリングされます)。
しかし勝ったのは4番人気のグランドチャンプ Grandchamp 、後方から追い込むゲスト・ヴィル Guest Ville を頭差抑えて見事に逃げ切りました。3着は1番人気(18対10)に支持されたワジル Wajir が4分の3馬身差。
オブライエン・チームはゴールデン・ソードが4着、クロウフット7着シンガリと運がなかったですね。
勝ったグランドチャンプ、冬場にカーニュ=シュル=メール競馬場で2連勝していた馬で、使われた強みがあったのでしょう。クラシックまではどうでしょうか。
父はプラティニ Platini 、母はガウデラ Gaudera というドイツ産の芦毛馬。
調教師はジャン=クロード・クリュゲ、騎手はクリストフ・ルメールでした。
アイルランドはカラー競馬場。昨日のパターン・レースは、グラッドネス・ステークス(GⅢ、4歳上、7ハロン)です。まだ歴史の浅いレースで、確か1965年が第1回だったと思います。最初は3歳にも解放されていて、クラシック・トライアルの一つでしたが、2005年からは4歳上に変更されました。新しいクラシック・トライアルが創設されているので、古馬が出走(勝つ)するチャンスを増やす意味もあると思われます。
当初はリステッド・レースでしたが、1987年にGⅢに格上げ。
レース名のグラッドネス Gladness はアイルランドで調教された(ヴィンセント・オブライエン師)名牝の名前で、1958年のアスコット・ゴールド・カップを制した女傑。
今年のグラッドネス、出走馬は10頭。1番人気(9対4)に支持されたのは、前走パーク・エクスプレス・ステークスでも本命ながら3着惜敗のマッド・アバウト・ユー Mad About You 。
一叩きした効果か、今回はキッチリ勝ちました。2着ドハーサ Dohasa に2馬身半の楽勝。3着には1馬身4分の1遅れてカルガリ Kargali が入線しています。
去年の勝馬ジュンバジュキバ Jumbajukiba も連覇を狙って出走しましたが、6着敗退。どうもこの馬は成績がムラで、走る時とそうでない時の差が激しいようです。
マッド・アバウト・ユーは去年のフランス1000ギニー、アイルランド1000ギニーなどGⅠで4回も入着している実力馬。ここに来て本格化してきたのかもしれません。
調教師はデルモット・ウェルドさん、このレースは3勝目です。騎乗したパット・スマーレンにとっても2勝目。彼女が好走する時は必ずスマーレンが乗っていますから、相性が合うのでしょう。
さてフランス。こちらは待望のロンシャン競馬場の開幕です。パターン・レースは二つ。
最初はダルクール賞(GⅡ、4歳上、2000メートル)。1929年創設で、フランス競馬に貢献したエマニュエル・ダルクール Emmanuell d’Harcourt 氏(1928年没)を記念したレース名です。
当初は2400メートルでしたが、紆余曲折の末、1971年からは現行距離で安定しています。
9頭が顔を揃えましたが、何と言っても去年のフランス・ダービー馬ヴィジョン・デタ Vision D’etat が出てきたのが大注目。GⅠ馬ですから3キロのペナルティーがあり、59キロを背負っているのが気になるところ。
そのヴィジョン・デタ、当然ながら1番人気(6対4)を集めましたが引っ掛かってしまい、メンディザバル騎手は止む無く先行して2番手。これが響いたか、最後は脚をなくして3着に敗退。
(昨日は日本でもダービー馬ディープスカイが58キロで勝てませんでした)
勝ったのはトリンコット Trincot 。前走エクスバリ賞では2番人気を集めながら8着に凡走していた馬です。今回は7番人気と盲点に入った感じで、最後方からの追い込みが決まりました。
2着は3馬身離されてザ・ボグベリー The Bogberry 。オブライエン厩舎からロワイヤー・デュプレ厩舎に移籍、今シーズ初戦でした。
頭差3着がヴィジョン・デタ、更に短頭で去年の覇者ルー・ブレトン Loup Breton の順。
前回のエクスバリ賞に勝ったコート・カニバル Court Canibal も出ていましたが、信用されていないのかブービーの8番人気、着順も8着と順当。
エクスバリでは2着に追い込んだディアカラニー Diyakalanie 、今回は果敢に逃げましたが6着に沈んでいます。
トリンコットは仏ダービー7着、ヴィジョン・デタに雪辱を果たしましたが、本来ドラー賞に勝った実力馬。調教師はフィリップ・ドメルキャステル、騎手はステファン・パスキエで、いずれもダルクール賞2勝目に当たります。
もう一つはダービーのトライアル戦の一つ、ノアイユ賞(GⅡ、3歳、2100メートル)。全馬58キロという紛れのないレースです。
これは歴史が古く1878年創設。当初はナボブ賞 Nabob と呼ばれていました。1896年に前年に没したアルフレッド・ノアイユ氏 Alfred Noailles の功績を称えて現在の名前に変更。
今年は7頭が出てきましたが、アイルランドからオブライエン師が2頭を送り込んできたのが注目。クロウフット Crowfoot とゴールデン・ソード Golden Sword という馬ですが、36対10の3番人気(フランスでは同厩の馬は馬券上はカップリングされます)。
しかし勝ったのは4番人気のグランドチャンプ Grandchamp 、後方から追い込むゲスト・ヴィル Guest Ville を頭差抑えて見事に逃げ切りました。3着は1番人気(18対10)に支持されたワジル Wajir が4分の3馬身差。
オブライエン・チームはゴールデン・ソードが4着、クロウフット7着シンガリと運がなかったですね。
勝ったグランドチャンプ、冬場にカーニュ=シュル=メール競馬場で2連勝していた馬で、使われた強みがあったのでしょう。クラシックまではどうでしょうか。
父はプラティニ Platini 、母はガウデラ Gaudera というドイツ産の芦毛馬。
調教師はジャン=クロード・クリュゲ、騎手はクリストフ・ルメールでした。
最近のコメント