サガロ・ステークス

昨日はアスコット競馬場でサガロ・ステークス(GⅢ、4歳上、2マイル)が行われています。
レース名のサガロとは、1970年代中頃の名馬。アスコット・ゴールド・カップを3連覇した名ステイヤーです。ゴールド・カップ3連覇という偉業は、サガロが史上初。後にイェーツも達成しましたが、偉業であることに変わりはありません。
イェーツには今年4連覇という記録がかかっていますが、現在のところ成功の可能性は半々というところでしょうか。
イェーツの3連覇は、夫々キネーン、ファロン、ムルタという3人の騎手が分け合ったのに対し、サガロの3連覇は全てレスター・ピゴットの騎乗。
サガロの馬主はスイスの銀行家ジェラルド・オールダム氏ですが、イートン→トリニティー・カレッジ→ケンブリッジという秀才。馬主暦も実に長く、アイルランドには自身で所有する生産牧場も擁していました。
勝負服の白にチョコレート色の輪は、大レースの常連でしたね。
馬の命名に一定の法則を課していたことでも知られています。単語一文字、牡馬には最後に“O”、牝馬には“A”を付けるというもの。
日本にも種馬として入ったフィダルゴ Fidalgo 、スティンティノ Stintino 、ミラルゴ Miralgo 、インテルメッツォ Intermezzo (日本ではインターメゾと呼称されてましたっけ)等々。他にも思い出せば、Lucero, Talgo, Sovrango, Esperesso, Salvo ・・・。
おっと、話はゴールド・カップではなくサガロ・ステークスでしたね。
レース名、距離が2マイルという点からしても、これはゴールド・カップへのトライアル的な意味を持つレース。
創設は1978年と新しく、GⅢに格上げされたのも1983年のことです。
サガロ→ゴールド・カップという同年連覇は過去に3回。
1978年シャンガムゾ Shangamuzo (これはオールダムさんじゃありません)
1984年ギルドラン Gildoran
1995年ダブル・トリッガー Double Trigger
他に年を隔てて両レースを制した馬として、ロングボート Longboat 、サディーム Sadeem の名前を見つけることができます。
さて今年は5頭立てという少頭数、一昨年の覇者タングステン・ストライク Tungsten Strike にダブルの期待が集まっていました。
しかしそれ以上に人気を集めたのがスタウト師が期待するパトカイ Patkai 。去年3歳時に同じアスコットのマラソン戦クィーンズ・ヴェースを制してステイヤーとしての素質は証明済みです。セントレジャーに向けたトライアル戦(グレート・ヴォルティジュール・ステークス)で思わぬ敗退(4着)を喫して以来の久々となりますが、結局は2対5という絶対本命。
レースも人気通り、パトカイの独り舞台になりました。2着ミスチーフ・メイキング Mischief Making に何と9馬身差。3着バッダム Baddam も更に9馬身という圧勝劇です。
騎乗したムーア騎手もほとんど仕事らしい仕事はしていないのじゃないか。
ま、相手関係もありますからこの着差をそのまま鵜呑みにはできませんが、ゴールド・カップへ向けてのオッズではイェーツと良い勝負になってきました。
スタウト師によれば、本番前にもう一叩きするということですから、その結果を見て最終判断が下されるでしょう。
そうそう、2番人気のタングステン・ストライク、どうしたんでしょうか、5着シンガリ負けに終わっています。

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