順延されたブラウンスタウン・ステークス
昨日、やっとブラウンスタウン・ステークス Brownstown S (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)が行われました。このレース、本来は7月4日にフェアリーハウス競馬場で行われる予定でしたが、雨でコースが浸水したために7月10日に延期。
ところが今年ヨーロッパを襲っている豪雨は一向に収まる気配も無く、同競馬場は冠水したまま結局10日も中止となって翌日、つまり昨日のナース競馬場にコースを移して行われることになりました。
本来の4日は最終登録の前に延期が決まりましたが、10日は枠順も発表されての延期。この時点では6頭が出走を予定していましたが、実際に施行された昨日はこの中から1頭が取り消し、5頭立てで行われました。馬場は良いワケもなく、heavy の不良馬場。
4頭の3歳馬に対し、古馬は1頭。11対10の1番人気は、仏1000ギニー4着、愛1000ギニー5着で前走バリオーガン・ステークス(GⅢ)で2着したエイダン&ジョセフ・オブライエンのアフター After 。
レースは最低人気(25対1)のカプレラ Caprella の逃げ。こうした馬場では先手必勝、逃げるが勝ちということもあるでしょう。しかし最後は2番手を追走していた唯一の4歳馬、2番人気(3対1)のマルヴァダ Marvada の末脚が勝り、逃げるカプレラを内から4分の3馬身捉えて優勝。本命アフターは4番手から最内を通って徐々に差を詰めたものの、この馬場では詰め切れず、更に4分の3馬身差3着に終わりました。体重の関係でジョセフ・オブライエンが規定より1ポンド重い9ストーン丁度で臨んでいたことも、若干は影響したかもしれません。(ジョセフはジョッキーとしては背が高く、体重コントロールには苦労が付き纏うでしょうね)
勝ったマルヴァダはケン・コンドン厩舎、シェーン・フォレイ騎乗。コンドン師にとってパターン・レース優勝は、2007年9月にラウンド・タワー・ステークス(GⅢ、カラー)をノーマン・インヴェイダー Norman Invader で制して以来のこと。ほぼ5年振りの美酒となります。
他馬(アフターを除いて)より8ポンド重い9ストーン7ポンドを背負ったマルヴァダ、これが生涯20戦で5勝目。2歳のデビュー戦では脛の痛みのため取り消し、2戦目もスターティング・ゲートで放馬して取り消しと、初出走に3戦を要した経緯がありました。
3歳時は11戦3勝、ダウン・ロイヤルの7ハロン、ライムリックの1マイル(牝馬限定ハンデ戦)と連勝、レパーズタウンの6ハロンにも勝星があります。4歳の今年はダンダルクの牝馬限定戦(1マイル)に勝ち、前走バリーコーラス・ステークス(GⅢ)ではアランザ Alanza に首差2着と健闘していました。この時も馬場は soft で、重を苦にしないタイプの馬なのでしょう。
そのアランザ、今週のニューマーケット・ジュライ・ミーティングで金曜日のフォルマス・ステークス(GⅠ)に登録があります。マルヴァダの力量を図る良い機会になるでしょうね。
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