ギニーのあとも、
先週の土・日、ニューマーケットはクラシックレースに沸きましたが、翌日の月曜日も競馬は休んでくれません。アイルランドとフランスでパターン・レースが行われるのです。
先ずアイルランド、この日はアイルランドの祝日ですね。労働者の日、というかメーデーです。
カラー競馬場で三つのパターン・レース。
テトラーク・ステークス(GⅢ、3歳、7ハロン)は、アイルランドが産んだ名馬テトラーク Tetrarch の名を冠した愛2000ギニー・トライアルの意味を持つレースです。
1頭取り消しの8頭が出走。前走グリーナム・ステークスを快勝したヴォーカライズド Vocalised が8対15の大本命。
レースも堂々の横綱相撲という感じで、2着チーフ・ローン・イーグル Chief Lone Eagle を1馬身4分の3寄せ付けませんでした。3着は半馬身差でカウント・ジョン Count John 。
これまたボルジャー/マニングのコンビで、この日は第1レースの未勝利戦(アタサリ Atasari)に続いてダブル。
予定通りアイルランド2000ギニーを目指します。
ヴォーカライズドはデビュー戦こそ4着だったものの、以後3連勝。その唯一の敗戦も2000ギニー馬シー・ザ・スターズに負けただけというのですから、未だ底を見せていない魅力があります。
2着のチーフ・ローン・イーグルはオブライエン厩舎の秘密兵器。1戦1勝で臨んだシーズン初戦。1000ギニー馬ヴァージニア・ウォーター Virginia Water の半弟という良血です。
続くアサシ・ステークス(GⅢ、3歳上牝、7ハロン)もアイルランドの名牝の名を冠したもの。アサシ Athasi と言えば、古い競馬ファンには懐かしい日本にも馴染みの名前でしょう。
アサシの仔、アスフォード Athford とプリメロ Primero は日本に輸入され、種牡馬として日本の競馬の黎明期を賑わせたものです。
特にプリメロは愛ダービーと愛セントレジャーを制し、トサミドリ、ハクリョウなどの名馬を輩出。日本の生産界はアイルランドに足を向けて寝られるものじゃありません。
さてアサシ・ステークス、かつては3歳牝馬限定、アイルランド1000ギニーのトライアルでしたが、1993年からは古馬牝馬にも開放されています。
今年は9頭が出走、3歳馬は1頭だけというほとんどクラシックには繋がらない競馬になりました。
5対4の1番人気に支持された4歳のマッド・アバウト・ユー Mad About You が重馬場で一歩及ばず1馬身4分の3差で2着。エミリー・ブレイク Emily Blake という5歳馬が優勝しています。去年のこのレースでは2着だった馬ですね。逃げ切り勝ち。
3着は3馬身半離されてジルエット Girouette 、これも4歳古馬です。
9対1の穴を開けたエミリー・ブレイクを調教するのはジョン・ハイドン師 John Hayden 、騎手にジョニー・ムルタを迎えられたことも勝因の一つとして挙げています。
馬名のエミリー・ブレイクとは、師の孫娘の名前だとか。
カラー競馬場三つ目のパターン・レースは、ムーアブリッジ・ステークス(GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)。2003年にGⅢに格上げされた比較的馴染みの薄いレース。7頭が出走してきました。
ここではイギリスからクマニ調教師が送り込んだカーテン・コール Curtain Call が久々のレースを見事に逃げ切って快勝。2着は3馬身の大きな差が付いて、去年のフランス・ダービー2着馬フェイマス・ネイム Famous Name 、3着は首差でモイクェン Moiquen 。9対4の1番人気カルガリ Kargali はシンガリ負けの惨敗です。
クマニ師によれば、フラン・ベリー騎手に二つの作戦を指示。プランAは後方待機、プランBが逃げ先行策だった由。
鞍上ベリーは、重馬場と他に行く馬もなかったことから逃げに出て奏功した形ですね。
カーテン・コールは去年のクラシック戦線で固い馬場に悩まされ続けていましたから、今後は速い馬場では決して使わないというクマニ師の談話。
さてフランス、特に祝日ではないはずですが、ロンシャン競馬場でパターン・レースが2鞍行われています。
オカール賞(GⅡ、3歳、2200メートル)はダービー・トライアルの一戦。1861年創設という歴史あるレースですが、現在の形で定着したのは2005年から。
僅か5頭立てを制したのはエリー・ルルーシュ厩舎のワジル Wajir 、アンソニー・クラスタスの好騎乗です。
2着は半馬身でテリュリード Telluride 、3着に短首差で7対5の1番人気クレアモン Claremont の順。
ワジルは前走ノアイユ賞では3着でしたが、今回は末脚が活きました。ノアイユの1・2着グランドキャンプ Grandcamp とゲスト・ヴィル Guest Ville は今回は夫々5・4着と敗退。
もちろんワジルはフランス・ダービーに向かいますが、注目は2着のテリュリードでしょうか。5ヶ月の休み明け、最後方からの追い上げは目を瞠るものがありました。
調教するハモンド師、仏ダービーはむしろステップとして使い、パリ大賞典が目標とのこと。グランプリはここ4年間で3頭もがこの路線で成功していますから。即ちスコーピオン Scorpion 、ザンベジ・サン Zambesi Sun 、モンマルトル Montmartre といずれも仏ダービーは勝てずにグランプリ制覇。
デドゥーヴィル賞(GⅢ、4歳上、2400メートル)は7対5の1番人気に支持されたマガダン Magadan の順当勝ち。2着は2馬身でコースタル・パス Coastal Path 、3着も4分の3馬身でウィンクル winkle とほぼ人気どおりの結果。
マガダンは9ヶ月の休養明けだった前走、同じロンシャンの2400メートルに勝って今シーズン2連勝です。今回も後方待機策でしたが、これがこの馬には合っているようですね。
2着のコースタル・パス、アスコット・ゴールド・カップの3着馬ですが、今回は久し振りの休養明け。この馬も将来に向けて視界良好です。
先ずアイルランド、この日はアイルランドの祝日ですね。労働者の日、というかメーデーです。
カラー競馬場で三つのパターン・レース。
テトラーク・ステークス(GⅢ、3歳、7ハロン)は、アイルランドが産んだ名馬テトラーク Tetrarch の名を冠した愛2000ギニー・トライアルの意味を持つレースです。
1頭取り消しの8頭が出走。前走グリーナム・ステークスを快勝したヴォーカライズド Vocalised が8対15の大本命。
レースも堂々の横綱相撲という感じで、2着チーフ・ローン・イーグル Chief Lone Eagle を1馬身4分の3寄せ付けませんでした。3着は半馬身差でカウント・ジョン Count John 。
これまたボルジャー/マニングのコンビで、この日は第1レースの未勝利戦(アタサリ Atasari)に続いてダブル。
予定通りアイルランド2000ギニーを目指します。
ヴォーカライズドはデビュー戦こそ4着だったものの、以後3連勝。その唯一の敗戦も2000ギニー馬シー・ザ・スターズに負けただけというのですから、未だ底を見せていない魅力があります。
2着のチーフ・ローン・イーグルはオブライエン厩舎の秘密兵器。1戦1勝で臨んだシーズン初戦。1000ギニー馬ヴァージニア・ウォーター Virginia Water の半弟という良血です。
続くアサシ・ステークス(GⅢ、3歳上牝、7ハロン)もアイルランドの名牝の名を冠したもの。アサシ Athasi と言えば、古い競馬ファンには懐かしい日本にも馴染みの名前でしょう。
アサシの仔、アスフォード Athford とプリメロ Primero は日本に輸入され、種牡馬として日本の競馬の黎明期を賑わせたものです。
特にプリメロは愛ダービーと愛セントレジャーを制し、トサミドリ、ハクリョウなどの名馬を輩出。日本の生産界はアイルランドに足を向けて寝られるものじゃありません。
さてアサシ・ステークス、かつては3歳牝馬限定、アイルランド1000ギニーのトライアルでしたが、1993年からは古馬牝馬にも開放されています。
今年は9頭が出走、3歳馬は1頭だけというほとんどクラシックには繋がらない競馬になりました。
5対4の1番人気に支持された4歳のマッド・アバウト・ユー Mad About You が重馬場で一歩及ばず1馬身4分の3差で2着。エミリー・ブレイク Emily Blake という5歳馬が優勝しています。去年のこのレースでは2着だった馬ですね。逃げ切り勝ち。
3着は3馬身半離されてジルエット Girouette 、これも4歳古馬です。
9対1の穴を開けたエミリー・ブレイクを調教するのはジョン・ハイドン師 John Hayden 、騎手にジョニー・ムルタを迎えられたことも勝因の一つとして挙げています。
馬名のエミリー・ブレイクとは、師の孫娘の名前だとか。
カラー競馬場三つ目のパターン・レースは、ムーアブリッジ・ステークス(GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)。2003年にGⅢに格上げされた比較的馴染みの薄いレース。7頭が出走してきました。
ここではイギリスからクマニ調教師が送り込んだカーテン・コール Curtain Call が久々のレースを見事に逃げ切って快勝。2着は3馬身の大きな差が付いて、去年のフランス・ダービー2着馬フェイマス・ネイム Famous Name 、3着は首差でモイクェン Moiquen 。9対4の1番人気カルガリ Kargali はシンガリ負けの惨敗です。
クマニ師によれば、フラン・ベリー騎手に二つの作戦を指示。プランAは後方待機、プランBが逃げ先行策だった由。
鞍上ベリーは、重馬場と他に行く馬もなかったことから逃げに出て奏功した形ですね。
カーテン・コールは去年のクラシック戦線で固い馬場に悩まされ続けていましたから、今後は速い馬場では決して使わないというクマニ師の談話。
さてフランス、特に祝日ではないはずですが、ロンシャン競馬場でパターン・レースが2鞍行われています。
オカール賞(GⅡ、3歳、2200メートル)はダービー・トライアルの一戦。1861年創設という歴史あるレースですが、現在の形で定着したのは2005年から。
僅か5頭立てを制したのはエリー・ルルーシュ厩舎のワジル Wajir 、アンソニー・クラスタスの好騎乗です。
2着は半馬身でテリュリード Telluride 、3着に短首差で7対5の1番人気クレアモン Claremont の順。
ワジルは前走ノアイユ賞では3着でしたが、今回は末脚が活きました。ノアイユの1・2着グランドキャンプ Grandcamp とゲスト・ヴィル Guest Ville は今回は夫々5・4着と敗退。
もちろんワジルはフランス・ダービーに向かいますが、注目は2着のテリュリードでしょうか。5ヶ月の休み明け、最後方からの追い上げは目を瞠るものがありました。
調教するハモンド師、仏ダービーはむしろステップとして使い、パリ大賞典が目標とのこと。グランプリはここ4年間で3頭もがこの路線で成功していますから。即ちスコーピオン Scorpion 、ザンベジ・サン Zambesi Sun 、モンマルトル Montmartre といずれも仏ダービーは勝てずにグランプリ制覇。
デドゥーヴィル賞(GⅢ、4歳上、2400メートル)は7対5の1番人気に支持されたマガダン Magadan の順当勝ち。2着は2馬身でコースタル・パス Coastal Path 、3着も4分の3馬身でウィンクル winkle とほぼ人気どおりの結果。
マガダンは9ヶ月の休養明けだった前走、同じロンシャンの2400メートルに勝って今シーズン2連勝です。今回も後方待機策でしたが、これがこの馬には合っているようですね。
2着のコースタル・パス、アスコット・ゴールド・カップの3着馬ですが、今回は久し振りの休養明け。この馬も将来に向けて視界良好です。
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