サンダウンの4月開催初日

この金曜日と土曜日の二日間、サンダウン競馬場の4月開催が行われています。同競馬場のフラット・シーズン開幕。

初日のパターン・レースは、ダービーのトライアルとして位置づけられるクラシック・トライアル(GⅢ、3歳、1マイル2ハロン7ヤード)です。

7頭の登録がありましたが、コール厩舎のサーカムヴェント Circumvent が空港再開を受けて日曜日のロンシャンに出走できるようになり、ここは取り消して6頭がゲートインしました。

ここは7対4の1番人気に支持されたシャーバール Chabal が順当に勝っています。2着は2馬身4分の1差でアズメール Azmeel 、3着には更に5馬身の差が付いてシメオン Simeon の順。
2番人気のウォセート Waseet は6着シンガリ負け。
2着に入ったアズメールに騎乗したウイリアム・ビュイック騎手は、不注意騎乗を指摘されて二日間(5月7日と8日)の騎乗停止処分を受けました。

勝馬はゴドルフィンの所有馬で、サイード・ビン・スロール厩舎の管理馬。騎手はもちろんランフランコ・デットーリです。スロール厩舎は、遅ればせながらこれが今期のイギリス平場シーズンの初勝利でした。

シャバールは2歳時にはアイルランドのジム・ボルジャー師の所有馬であり管理馬でしたが、デューハースト・ステークスに出走する直前にシェイク・モハメド殿下が購入したことが公表され、今シーズンからゴドルフィンの勝負服で走っている馬なのですね。

同馬はデューハースト(10着惨敗)で1番人気になるほど期待された馬でしたが、道中カリカリするところがあって、それが敗因に繋がっていました。
冬を越して馬が成長したこともあるのでしょう、今回はデットーリが馬をリラックスさせることに成功。追い出したときはやや戸惑う場面もあったようですが、あと2ハロンで抜け出してからは強かったですね。

これが好感され、ダービー人気は14対1に上がっています。

サンダウンのクラシック・トライアルは、最近では1986年の勝馬シャーラスターニ Shahrastani がダンシング・ブレイヴ Dancing Brave を破ってダービー制覇、1997年にトライアル2着だったベニー・ザ・ディップ Benny The Dip がダービー馬になった記録がある位。
シャバールはこのあとダンテ・ステークスを使ってから本番に向かう予定だそうですが、馬自体がどの程度の実力か、まだまだ見極めるには時間が必要でしょう。

シャバールの父はガリレオ Galileo ということで如何にもダービー・タイプのように思われるかもしれませんが、牝系はマイラーが多く出ているファミリー、1マイル半のスタミナにも疑問が残る血統です。

ところで「シャバール Chabal」という馬名は、ラグビーの名選手の名前に因んだ由。ラグビー・ファンの皆さんは是非応援してくださいね。

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