読売日響・第514回名曲シリーズ
このところ家を空けていたので、久し振りのキーボードです。書くことが溜まっていて何から手をつけてよいか迷いますが、時系列に従って処理していきましょう。
というわけで、これは5月22日(金)に聴いたコンサートの感想。賞味期限切れですが、記憶のために残しておきます。
サントリー・ホールで行われている読売日響の名曲シリーズ。あまり食指の動かないプログラムでしたが、これを逃すと暫く本シリーズは聴けないので、勇を奮って出掛けます。
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
指揮/スコット・ユー Scott Yoo
ピアノ/デヤン・ラツィック Dejan Lazic
コンサートマスター/藤原浜雄
というわけで、これは5月22日(金)に聴いたコンサートの感想。賞味期限切れですが、記憶のために残しておきます。
サントリー・ホールで行われている読売日響の名曲シリーズ。あまり食指の動かないプログラムでしたが、これを逃すと暫く本シリーズは聴けないので、勇を奮って出掛けます。
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
指揮/スコット・ユー Scott Yoo
ピアノ/デヤン・ラツィック Dejan Lazic
コンサートマスター/藤原浜雄
フォアシュピーラー/鈴木理恵子
客席はよく埋まっています。満席まではいかないようですが、9割は入っているような感じでした。このプログラムでこれだけ集客力があるのは流石に読響。(いや、プログラム故なのかな)
全く不適切な表現ながら、東京のオケの中で読響は勝ち組なんでしょう。
その客席、1割以上はマスク。何もあんな鬱陶しいモノをしてまでコンサートに来る必要はない、と個人的には思います。もちろん皆予防が目的なんでしょうが、私の席の周りはほとんどマスク装着。気味が悪いというか、奇異というか、何とも居心地の悪い2時間でした。
今日の指揮者もソリストも私には初めて、名前すら聴いたことのない若手です。
前半のラフマニノフ。ソリストは1977年ザグレブ生まれで、ピアノだけではなくクラリネットもコンクールで優勝するほどの腕前とか。
人気がある人なんでしょう、客席の反応も良かったようですし、終演後はサイン会もあったようです。
(前半だけで帰った人も少なからずいたようですが、私には???)
私は正直なところピアノ曲も、ピアニストも良く判りません。ですが、この人は感心しませんでしたね。好みの問題ですから、適当に読み流して下さい。
まず演奏スタイルが派手。フレーズの終わりには必ずと言ってよいほど大袈裟なアクションが見られます。
肝心の音楽。テンポの変化が激しくメリハリはあるのですが、如何にも不自然で、ワザとらしい。第1楽章の再現部など滔々としたテンポに落としているようですが、作品そのものの要求には感じられないので、音楽が停滞してしまうのです。
速い箇所ではテクニックだけが空回り。
(テンポ設定がソリストのものであること、後半を聴いて確信しました)
よせば良いのに“ショパン”と言って弾き始めたのはワルツの中から、遺作のホ短調。これでこのピアニストの底の浅さが全て露呈してしまいました。
後半は初めて見聞きする指揮者。プログラムには詳しい履歴書が載っていませんので憶測ですが、アジア系の若手のようです。読売日響初登場。
いきなりベートーヴェンの最高傑作、というのが不安でもあります。
ユーは、やや長めの指揮棒を使い、暗譜で振ります(もちろん協奏曲はスコアを見ていました)。やや前屈み、お尻を突き出すような場面もあって、素人っぽい指揮振りに見えなくもありません。
オーケストラの配置はヴィオラを右に出すアメリカ式。いつもの読響仕様。弦の編成は通常の16型、2管は楽譜通りで、ホルンもアシスタントを使わず3人、トランペットも2人。
最初からかなり速いテンポで、アクセントを強調する動きもあります。最近流行りの古楽器奏法の応用、徹底した楽譜に忠実主義かと思いましたが、それは違います。
第1楽章コーダのトランペット加筆はありますし、第2楽章135小節からのホルンも3番だけでなく、3本ホルンのユニゾンで吹奏させていました。
しかし、それでいて音楽がスッキリと響き、爽やかな印象すら感じられるのは、よほど耳の良い指揮者なのでしょう。表現は妙ですが、音程の良い指揮者。
最近やや力任せの演奏が目立った読響のベートーヴェン演奏から解放された感のある、スタイリッシュな優れた演奏。今後に注目したい逸材じゃないでしょうか。ここにもアジアの時代が・・・。
ということでこの日の演奏、指揮者の名前通り、「優」。
全く不適切な表現ながら、東京のオケの中で読響は勝ち組なんでしょう。
その客席、1割以上はマスク。何もあんな鬱陶しいモノをしてまでコンサートに来る必要はない、と個人的には思います。もちろん皆予防が目的なんでしょうが、私の席の周りはほとんどマスク装着。気味が悪いというか、奇異というか、何とも居心地の悪い2時間でした。
今日の指揮者もソリストも私には初めて、名前すら聴いたことのない若手です。
前半のラフマニノフ。ソリストは1977年ザグレブ生まれで、ピアノだけではなくクラリネットもコンクールで優勝するほどの腕前とか。
人気がある人なんでしょう、客席の反応も良かったようですし、終演後はサイン会もあったようです。
(前半だけで帰った人も少なからずいたようですが、私には???)
私は正直なところピアノ曲も、ピアニストも良く判りません。ですが、この人は感心しませんでしたね。好みの問題ですから、適当に読み流して下さい。
まず演奏スタイルが派手。フレーズの終わりには必ずと言ってよいほど大袈裟なアクションが見られます。
肝心の音楽。テンポの変化が激しくメリハリはあるのですが、如何にも不自然で、ワザとらしい。第1楽章の再現部など滔々としたテンポに落としているようですが、作品そのものの要求には感じられないので、音楽が停滞してしまうのです。
速い箇所ではテクニックだけが空回り。
(テンポ設定がソリストのものであること、後半を聴いて確信しました)
よせば良いのに“ショパン”と言って弾き始めたのはワルツの中から、遺作のホ短調。これでこのピアニストの底の浅さが全て露呈してしまいました。
後半は初めて見聞きする指揮者。プログラムには詳しい履歴書が載っていませんので憶測ですが、アジア系の若手のようです。読売日響初登場。
いきなりベートーヴェンの最高傑作、というのが不安でもあります。
ユーは、やや長めの指揮棒を使い、暗譜で振ります(もちろん協奏曲はスコアを見ていました)。やや前屈み、お尻を突き出すような場面もあって、素人っぽい指揮振りに見えなくもありません。
オーケストラの配置はヴィオラを右に出すアメリカ式。いつもの読響仕様。弦の編成は通常の16型、2管は楽譜通りで、ホルンもアシスタントを使わず3人、トランペットも2人。
最初からかなり速いテンポで、アクセントを強調する動きもあります。最近流行りの古楽器奏法の応用、徹底した楽譜に忠実主義かと思いましたが、それは違います。
第1楽章コーダのトランペット加筆はありますし、第2楽章135小節からのホルンも3番だけでなく、3本ホルンのユニゾンで吹奏させていました。
しかし、それでいて音楽がスッキリと響き、爽やかな印象すら感じられるのは、よほど耳の良い指揮者なのでしょう。表現は妙ですが、音程の良い指揮者。
最近やや力任せの演奏が目立った読響のベートーヴェン演奏から解放された感のある、スタイリッシュな優れた演奏。今後に注目したい逸材じゃないでしょうか。ここにもアジアの時代が・・・。
ということでこの日の演奏、指揮者の名前通り、「優」。
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