イヴニング開催

昨日は木曜日ながら、サンダウン競馬場で二つのパターン・レースが行われています。
実はこれ、夕方6時ごろから夜9時ごろまで行われているイヴニング開催なんですね。
イギリスはサマータイムが実施されますので冬場と時間感覚は違いますが、いわゆる白夜で、盛夏はロンドンでも夜11時ごろまで外が明るいですからね。
19時10分発走のヘンリーⅡ世・ステークス(GⅡ、4歳上、2マイル78ヤード)は、3週間後に迫っているロイヤル・アスコットのゴールド・カップ・トライアルの性格を有する一戦、7頭が出走してきました。
人気は前走のサガロ・ステークスに勝ったスタウト厩舎のパトカイ Patkai 、1対2という一本被りの人気でした。
しかし競馬はやって見なければ判らないもの、これまで決め手不足と断じられてきたジョーディランド Geordieland が本命馬に5馬身差を付けて圧勝してしまいました。
3着は更に5馬身差でタスタヒル Tastahil 。
5対1の人気だったジョーディランドは、前年と前々年のゴールド・カップでいずれもイェーツ Yeats の2着だった馬。今回は離された後方2番手から直線一気の差し切り勝ち。
ジェイミー・オズボーン調教師とシェーン・ケリー騎手にもコース・レコード樹立というオマケ付きの大勝でした。
ジョーディランドはこのレースが285日振りとなるシーズン初戦、8歳の芦毛馬なお健在をアピールしました。
負けたパトカイ、レース前まではゴールド・カップ1番人気に推されていましたが、これでまたイェーツ株が上がってきたようです。
スタウト師のコメントでは、勝った馬が強かっただけさ、とか。今日は勝負所で内にささる競馬で、負けが確定してからはムーア騎手もほとんど追っていませんでした。審判から尋問があったようですが、着順通り確定。
19時45分発走のブリガディア・ジェラード・ステークス(GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン7ヤード)は、1頭取り消しがあって12頭立て。
これは混戦でした。1番人気(15対8)に支持されたパイプドリーマー Pipedreamer が抜け出して勝ったように見えましたが、そこから激しく入れ替わるのがイギリスの競馬。
最終的に元イタリア馬シーマ・ド・トリオンフ Cima De Triomphe がハナ差でコンデュイ Conduit を差し切って優勝。1馬身差3着にストッツフォルド Stotsfold が入りました。一旦先頭に立ったパイプドリーマーは結局5着。
勝った芦毛のシーマ・ド・トリオンフは4対1、イタリアからクマニ厩舎に転厩2戦目の勝利で、クリストフ・ルメールが騎乗。イタリア・ダービーの勝馬でもあり、現在は吉田照也の社台ファームの持ち馬でもあります。
惜しかったのは2着のコンデュイ。セントレジャーとブリーダーズカップに勝った実力馬で、これが今期初戦。GⅠ勝ちのペナルティー、7ポンドのハンデを背負っての惜敗ですから、このメンバーで最も強かったのは間違いありません。今後のGⅠ長距離路線でも中心的存在になるでしょう。
ところでコンデュイもスタウト師の管理馬。この日のパターン・レース2鞍はいずれも2着でしたが、勝ったのはどちらも芦毛馬という偶然も。

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