ロイヤル・アスコット2009初日

昨日のロイヤル・アスコット初日の結果です。たくさんありますので、出来るだけ簡潔に。
第1レースはクィーン・アン・ステークス(GⅠ、4歳上、1マイル)。毎年開幕を飾るレースは、アスコットを競馬場として拓いたアン女王を記念したもの。
9頭が出走、3連勝中のグラディアトーラス Gladiatorus が9対4の1番人気に支持されましたが、アジテビ騎乗も実らず6着敗退。
勝ったのは前走ロッキンジで人気になりながら4着に終り、1マイルのスタミナを疑問視されていたパコ・ボーイ Paco Boy 。10対3の人気、伸び脚鋭く勝負は一瞬でした。
2着は1馬身半でアスコットのスペシャリスト、チェザーレ Cesare 、3着は半馬身で去年のジャージー3着馬アクラーム Aqlaam 。
パコ・ボーイの調教師はリチャード・ハノン、騎手はリチャード・ヒューズです。
これで1マイルのスタミナに問題ないことを証明したパコ・ボーイ、サセックス・ステークスが目標で、秋には去年勝ったラ・フォレ賞を目指す由。
第2レースはキングズ・スタンド・ステークス(GⅠ、3歳上、5ハロン)。グローバル・スプリント・チャレンジ・シリーズの英国編です。
15頭が出走、11対4の1番人気に見事応え、シーニック・ブラスト Scenic Blast がスピードを見せ付けました。
2着は4分の3馬身で去年の2着馬フリーティング・スピリット Fleeting Spirit 、3着は更に2馬身4分の3で大穴アングルザルケ Anglezarke という馬。
2・3着はいずれも牝馬でした。
このスプリント戦は近年オーストラリア勢が強く、今年のシーニック・ブラストもオーストラリアからの遠征。これで最近7年間でオーストラリア馬は4勝したことになります。
調教師はパースを本拠にするダン・モートン師、騎手はスティーヴ・アーノルド。共にイギリスの競馬は初めてで、快挙に信じられない様子。
15番という大外からの伸び脚は抜群でした。
シーニック・ブラスト、実はグローバル・スプリント・チャレンジのオーストラリア編ライトニング・ステークス(今年1月のフレミントン競馬場)も制した馬で、土曜日のゴールデン・ジュビリーには使わず、ニューマーケットのジュライ・カップに再び遠征してくる計画だそうです。
第3レースはこの日のメイン・イヴェント、セント・ジェームス・パレス・ステークス(GⅠ、3歳、1マイル)。例年ギニー馬が集まるこのレース、今年はアイルランドを制したマスタークラフツマン Mastercraftsman だけでしたが、5対6の圧倒的1番人気。お馴染みオブライエン厩舎、ムルタ騎乗で見事1番人気に応えました。
10頭立て、マイルの精鋭、2着は首差で英ギニー2着のデレゲイター Delegator 、3着は1馬身半でロード・シャナキル Lord Shanakill 。
オブライエン厩舎のセット・セイル Set Sail がペースメーカーとしてレースを引っ張り、マスタークラフツマンが抜け出す。そこにデレゲイターが襲い掛かって一旦先頭に立ったように見えましたが、マスタークラフツマンが根性で差し返すという内容。
オブライエン師はこのレース6勝目。マスタークラフツマンには相当な惚れ込みようで、その強さを6勝の先陣を切ったロック・オブ・ジブラルタールに比べて遜色なしとしています。
愛ギニーの重馬場、今日の良馬場と、どんな馬場にも対応できるのは名馬の証拠と。シーズン後半は古馬との対決に真価が問われるでしょう。
第4レースは2歳戦のコヴェントリー・ステークス(GⅡ、2歳、6ハロン)。14頭の登録がありましたが1頭取り消して13頭立て。
とんでもない大物が出現したようです。
勝ったのは7対4の1番人気を集めたキャンフォード・クリフス Canford Cliffs 。2着エクステンション Xtension に6馬身差の圧勝です。3着は4分の3馬身でラカーン Rakaan 。
キャンフォード・クリフスはデビュー戦でも2着以下に7馬身を付け、これが2戦目の重賞競走でも圧勝。早くも来年の2000ギニーに1番人気のオッズが出されています。
リチャード・ハノン厩舎、リチャード・ヒューズ騎手。共にこの日は第1レースに続くダブル達成です。
第5レースと第6レースはパターン・レースではありませんが、天下のアスコット・ロイヤル開催。普通の競馬とは一味も二味も違います。簡単に結果だけ紹介しておきましょう。
第5レースはアスコット・ステークスという4歳上、2マイル4ハロンの長距離ハンデ戦。20頭立ての多頭数を制したのは13対2人気のジャッジザモーメント Judgethemoment 。
ジェーン・チャップル=ハイアム厩舎所属。勝利騎手リチャード・ヒューズはハットトリック達成です。
最終レースはウィンザー・キャッスル・ステークス、2歳馬のリステッド戦で、5ハロンに22頭が殺到。
ハノン/ヒューズのエンジェルズ・パスート Angel’s Pursuit が1番人気になりましたが8着敗退。
1~3着まで大穴となりました。勝ったのは33対1というアメリカから挑戦のストライク・ザ・タイガー Strike The Tiger 。
今年のアメリカ組は本気だぞ、という噂が真実であることを証明して見せました。
ストライク・ザ・タイガーを調教するのはカリフォルニアをベースとするウェズリー・ウォード師、騎手はジョン・ヴェラスケスで、アメリカ遠征馬がロイヤル・アスコットで勝ったのはこれが初めてという快挙でした。
以上、初日のレポートでしたが、アスコットの雰囲気はこちらから。↓
http://gallery.sportinglife.com/Gallery_Detail/0,17732,13260_5383379,00.html

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