ネジバナ

今朝の散歩でネジバナが咲いているのを見つけました。と言ってもたくさん生えているわけではなく、あちらに一つ、こちらに一つ。結局見たのは3箇所だけですが・・・。
勤め人時代に昼の散歩で四谷・赤坂界隈では良く見た花ですが、拙宅の近所ではこれまでほとんど見ることはなかったように思います。
一つは自宅の周りをゆっくり歩くという習慣がなかったこと、もう一つにはネジバナが出るような広いスペースが近所に少ないことがあると思います。
ピンクの小花が螺旋状に付いていて草地に直立しますから、10センチ程度の高さでも良く目立ちます。
これは立派なラン科の植物。ランと言えば気難しい植物を連想しますが、これは真に庶民的で、少し広い人家の庭でも普通に出てきます。ネジバナが自然に見られる庭が欲しい、などと思ってしまいますね。
庭の草取りを命じられても、ネジバナだけはソッとしておきたくなる人が多いのじゃないでしょうか。清楚というか、目に楽しい花です。
「ネジバナ」は勿論、捩れているから付いた名前ですが、右回り、左回りは決まっていないそうです。右も左もあり、中には途中で逆転するものもあるのだとか。
学名は Spiranthes sinensis スピランテス・シネンシス。属名はギリシャ語の Spira 「螺旋」と anthos 「花」を組み合わせた造語。正に「ネジバナ」の意味です。
種名は「中国の」という意味。タイプ標本が中国産なのでしょう。ただし帰化植物図鑑には掲載されていませんから、日本でも古代からあったものと思われます。万葉集などで歌われているのでしょうか。

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