09ジュライ・ミーティング3日目

今年のニューマーケット・ジュライ・ミーティング、最終日のメインはジュライ・カップですが、その前にサパラティヴ・ステークス(GⅡ、2歳、7ハロン)に行きましょう。2歳馬による7ハロン、9頭立て。
このレースの参考になるのは、ロイヤル・アスコットで行われたリステッド戦のチェシャム・ステークス。1・2・5着馬が顔を揃え、2着だったエンペラー・クラウディウス Emperor Claudius が勝馬ビッグ・オーディオ Big Audio を逆転するという期待が強く、13対8の本命に支持されていました。
しかしエンペラー・クラウディウスは6着と振るわず、ビッグ・オーディオも着外に沈んでいます。
勝ったのは芦毛のシルヴァー・グレシャン Silver Grecian 、最後方から一気の末脚を決め、2着のロワ・ド・ヴィテッス Roi De Vitesse に1馬身の差を付けていました。
3着にはチェシャム5着だったシェークスピアリアン Shakespearean が4分の3差。
勝ったシルヴァー・グレシャンは5対1、小レースながら前2走に連勝していて、これで3戦3勝の負け知らずとなります。
調教師はジョン・ライアン John Ryan 。未だ開業4年目の若い人で、管理馬も10頭という弱小厩舎の快挙。もちろん初めてのビッグ・レース制覇となりました。今後の成長が楽しみな馬であり、厩舎でありましょう。
騎乗したのはマイケル・ヒルズ。
シルヴァー・グレシャンの父ハーフド Haafhd はヒルズ・ファミリー(バリー・ヒルズ調教、リチャード・ヒルズ騎乗)で2000ギニーを制した馬。この勝利で来年の2000ギニーに33対1のオッズが出ましたが、何か因縁を感じさせるものがあります。
さて昨日の、というより本開催のメインであるジュライ・カップ(GⅠ、3歳上、6ハロン)、13頭の快速馬たちが揃いました。当然ながらロイヤル・アスコットのキングズ・スタンドとゴールデン・ジュビリーが参考になります。
勝ったのは何と、キングズ・スタンドは2着だったフリーティング・スピリット Fleeting Spirit 、2着に1馬身4分の1でメイン・エイム Main Aim 、3着は半馬身でジェイ・ジェイ・ザ・ジェット・プレーン J J The Jet Plane という順。パコ・ボーイ Paco Boy が4着に入っています。
キングズ・スタンド勝馬で1番人気(11対8)に支持されたオーストラリアのシーニック・ブラスト Scenic Blast は10着惨敗で期待を裏切りました。
2着メイン・エイムはクイーン・アン(1マイル)で1マイルのスタミナに欠けると判断して短距離に回ってきたもの。アンに勝ったパコ・ボーイもここに挑戦しましたが、逆転がありましたね。
ゴールデン・ジュビリーを制したアール・コニサー Art Connoisseur は12着と、こちらも予想外の大敗です。
レースそのものはかなり激しいもの。
先頭に立ったフリーティング・スピリットが物見でもしたのか、左によれます。と、次の瞬間、今度は激しく右に斜行。当然ながら煽りを食って何頭かがぶつかる事態に。
10分間に及ぶ長い審議がありましたが、結局は着順通り確定しています。結果に不満な陣営も多かったでしょう(特に2着のスタウト師)。
調教師はノセダ師。アスコットからナンソープに直行する予定でしたが、あまりにも調教が良かったため急遽出走に踏み切った由。
これまでこの馬に騎乗していたライアン・ムーアは、主戦契約のあるスタウト厩舎のメイン・エイムに騎乗。この日はトム・クィーリーに乗り替わっていました。
クィーリー騎手は先のアスコットで、騎乗停止中のスペンサーに替わってアール・コニサーに騎乗、ゴールデン・ジュビリーを制したばかりです。
正に恐怖のテン乗りジョッキーと言えるでしょうか。
さて昨日はヨーク競馬場でもパターン・レースが行われています。サマー・ステークス(GⅢ、3歳上牝、6ハロン)。
9頭が出走、ゴールデン・ジュビリー3着のレッスン・イン・ヒュミリティー Lesson In Humility がこちらに回って5対2の1番人気。
しかし勝ったのは1000ギニー(7着凡走)以来の実力馬シリアス・アティテュード Serious Attitude 。本命馬を頭差で差し切っての優勝です。3着は3馬身4分の3でルック・ビジー Look Busy 。
ここでは7対2だったシリアス・アティテュード、1000ギニーで1マイルには見切りをつけ、短距離路線に転向して本来の実力を証明しました。2歳時にはチーヴリー・パークを含め無敗だった馬。古馬陣を一蹴して復活の狼煙です。
ところでニューマーケット・ジュライ・ミーティングの最終日、チャリティー・ウォークという催しがあったようですね。
その様子が写真集で紹介されています↓ 10枚目に写っているのが、ニューマーケットの顔、レスター・ピゴット翁。
http://gallery.sportinglife.com/Gallery_Detail/0,17732,13262_5424557,00.html
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