09ジュライ・ミーティング初日

水・木・金(8~10日)の3日間はニューマーケットのジュライ・ミーティングです。もちろんジュライ・コースを使っての開催。これについては去年も一昨年も紹介していますから、詳しくはそちらを。
パターン・レースが毎日2レースづつ組まれ、全体で6レースというのがこれまでのプログラムでしたが、今年は2日目に1レースがパターンに格上げされ、7つの重賞というラインナップになりました。
初日の昨日は牝馬に中心が置かれた一日。
先ずは2歳馬によるチェリー・ヒントン・ステークス(GⅡ、2歳牝、6ハロン)です。7月に入ると来年のクラシックを目指す2歳馬たちのパターン・レースも本格的になってきます。
2歳牝馬については、先のロイヤル・アスコットで行われたクイーン・マリー(またはクイーン・メアリー)とアルバニーが参考になるでしょう。
クイーン・マリーは5ハロン、アメリカの快速ジェアラス・アゲインが勝ったレースですが、チェリー・ヒントンには2着から4着までに入った馬が出てきました。即ち2着のミシアー Misheer 、3着のシードウェル Ceedwell 、4着馬ケイパーケイリー Capercaillie 。
一方のアルバニーは6ハロン、こちらからは勝馬ハバーイブ Habaayib が参戦し、新たな勢力を加えての10頭立て。両レースの距離やレース内容から、1番人気(9対4)にはハバーイブが支持されていました。
結果はミシアーが強い勝ち方で抜け、本命ハバーイブに3馬身4分の1の決定的な差を付けています。3着には首差で伏兵レディー・ダルシャーン Lady Darshaan 。
ミシアーを管理するのは、今年74歳になるクライヴ・ブリテン師。チェリー・ヒントンはセイェダーティ Sayyedati とペッブルス Pebbles でも勝っていますが、セイェダーティもペッブルスも翌年の1000ギニーを制した馬。当然ながらここを圧勝したミシアーにも同様の期待が掛かります。
騎乗したネイル・カラン騎手も、馬は小柄ながら心臓が大きく、十分にクラシックを狙える器と、太鼓判を押しています。
このレースが終了し、ミシアーの来年の1000ギニーには14対1のオッズが出ました。ミシアーの次走はアイルランドのモイグレア・スタッド・ステークスになる予定。
2着完敗のハバイーブ、この日はフケ(発情)気味だったということで、これからの巻き返しがあるでしょう。
もう一鞍は3歳と古馬が今年初めて激突するGⅠ戦、フォルマウス・ステークス(GⅠ、3歳上牝、1マイル)です。
8頭立てのうち3歳は2頭。去年のGⅠ馬ながら今年は一つ足りない成績のレインボウ・ヴュー Rainbow View と、ドイツに遠征して現地の1000ギニーを1番人気で逃げ切り勝ちしたペニーズ・ギフト Penny’s Gift が参戦してきました。
一方の古馬陣。ロイヤル・アスコットのウィンザー・フォレストで1~3着した3頭が再戦してきます。即ち勝ったスペイシャス Spacious 、2着のへヴン・セント Heaven Sent 、3着のエヴァズ・リクエスト Eva’s Request 。
加えて最も注目されるのが、フランスから遠征してきたヘッド厩舎のゴールディコヴァ Goldikova です。3歳だった去年は、負けた相手がほぼザルカヴァだけという強豪で、前シーズンをブリーダーズ・カップを含めて4連勝した馬。久し振りの前走イスパハンで7着惨敗の汚名を雪ぐ絶好のチャンスです。
結果は期待通り。最終的に1番人気(7対4)に支持されたゴールディコヴァがへヴン・セントを半馬身抑えて優勝、3着も半馬身差でスペイシャス、首差4着にレインボウ・ヴューが続くという順当な着順になっています。その後は6馬身離されていますから、4頭の実力上位が証明された形。
去年GⅠに8勝したフレディー・ヘッド厩舎、今年はシーズン初めにインフルエンザが流行って低迷していましたが、それも現在は終息。後半戦での巻き返しが予想されます。ゴールディコヴァはその狼煙、最終的にはブリーダーズ・カップの連覇が目標でしょう。
騎乗したオリヴィエ・ペリエ、スペイシャスの逃げがスローで結果は半馬身でしたが、流れが速ければもっと強い勝ち方が出来たというコメントを出しています。
2・3着馬はどちらもチーヴリー・パーク・スタッドの持ち馬。両馬とも好走していますが、今日はより強い馬に負けた、というのが素直な感想でしょうか。
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