今年のスプリンター路線は?

日曜日、ドーヴィル競馬場でモーリス・ド・ギースト賞(GⅠ、3歳上、1300メートル)が行われました。
1300メートルという距離がやや微妙ではありますが、スプリンター路線の重要な一戦と位置づけられるレースです。
1971年にパターン・レース・システムが導入された時はGⅢにランクされていましたが、1980年にGⅡ、1995年からGⅠと、徐々にステイタスが上昇してきたレースです。
ド・ギースト賞は何と言っても去年までマルシャン・ドール Marchant D’Or が3連覇しており、今年も現役に留まった同馬の4連覇なるか、というのも大注目ではありました。
その意味では、イェーツのアスコット・ゴールド・カップと比較できる話題だったと思います。
しかしマルシャン・ドール、どうも今年は調子が上がらず、凡走が続いたまま遂にド・ギーストには出走してきませんでした。
今年は主役不在の印象の中、12頭が顔を揃えます。1番人気は19対10(フランスのオッズで)でナーコース Naaqoos 。マルシャン・ドールを管理するフレッディー・ヘッド師の管理馬で、去年のフランス2歳チャンピオンですね。
そのナーコースも今年は今一つ。今回も10着という惨敗で、馬自体のオーバーホールが必要なのかも知れません。
混戦のスプリンター路線を制したのは、138対10の穴馬キングズ・アポッスル King’s Apostle 。2着以下に半馬身の差を付けました。
その2着争いは熾烈、頭・首・頭の大接戦戦で、2着は45対1という超大穴マリオル Mariol 、3着はレッスン・イン・ヒュミリティー Lesson In Humility 、4着にヴァレナール Varenar の順。
勝ったキングズ・アポッスルはイギリスのウイリアム・ハッガス厩舎の馬で、英国馬がド・ギーストを制したのは2004年のソムナス Somnus 以来のことになります。
前走のジュライ・カップは5着に終りましたが、不利があっての敗退。これがやや人気を落としていた理由でもありました。
今回は、ライアン・ムーアが同馬に初騎乗での栄冠です。
なお去年の2着馬で、フレッディーの姉クリティック・ヘッド厩舎の期待アフリカン・ローズ African Rose は11着の大惨敗。レース中に鼻出血を発症したことが明らかになり、そのまま引退が決まりました。
ヘッド姉弟にとっては散々な日曜日でしたね。
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