ヨーク・イボア2009・2日目

ヨーク競馬場のイボア・ミーティング、二日目のパターン・レースは二つです。
ロンスデール・カップ(GⅡ、3歳上、2マイル88ヤード)は3歳上のステイヤー戦ですが、今年は3歳の参加はありませんでした。
1頭取り消しが出て5頭立て。
勝ったのは5対2のアスカー・タウ Askar Tau 。2着は1馬身4分の1で1番人気(15対8)のドリル・サージェント Drill Sergeant 、更に3馬身4分の3遅れて3着にロイヤル・アンド・リーガル Royal And Regal の順。
これも馬場が速く、トラックレコードが出たようです。
ゴール前2ハロンでは、馬なりのまま先頭に立ったロイヤル・アンド・リーガルの圧勝のように見えましたが、そこから意外に伸びず、1・2着の追い込みが決まりました。
アスカー・タウは去年ハンデ戦に5連勝したせん馬で、4歳の今年はパターン・クラスに挑戦して結果が出ていませんでした。
今回初めて遮眼帯を使用したのが功を奏したのか、初めて騎乗したチャンピオン・ジョッキーのライアン・ムーアの腕か、前走とは見違えるような集中力で快勝しています。
馬主サイドではそろそろ売り時と考えていたようですが、マーカス・トレゴーニング調教師がまだまだ活躍の余地あるとしてオーナーを説得。
今シーズンはカドラン賞を目標にする由ですが、本格化するのは来年のカップ・レースを迎えてからでしょう。
ジムクラック・ステークス(GⅡ、2歳、6ハロン)は、来年のクラシックというよりは将来のスプリンターを探す趣が強くなったレースですね。
今年は2頭が取り消して6頭立て。2対1の1番人気に支持されたショーケイシング Showcasing が順当に勝っています。
2着は2馬身差でタージャブ Taajub 、3着に半馬身でムシュー・シュヴァリエ Monsieur Chevalier 。
ウィリアム・ハッガス厩舎、ジミー・フォーチュン騎乗、馬主はカーリッド・アブダッラー殿下。
父オアシス・ドリーム Oasis Dream 同様にミドル・パーク・ステークスが目標になりますが、結果次第では来年のクラシック候補に成長してくる可能性もありそう。これで3戦2勝。
さてこの日一般的には最も注目されていたのがイボア・ハンディキャップ。開催のタイトルにもなっている名物レースです。
去年も書いた記憶がありますが、「イボア Ebor」とはヨークのローマ時代の古名(Eboracum)の短縮形。1843年創設の歴史あるハンデ戦で、日本にも深い繋がりがあります。
即ち、1959年の勝馬プリメラ Primera 、1961年のダイ・ハード Die Hard 、1963年のパーソロン Partholon と、いずれも日本に種牡馬として輸入され大成功した馬たちが、歴代の勝馬に名を連ねているのですね。
今年は19頭が出走し、セセンタ Sesenta という牝馬が25対1の大穴を開けました。現役馬の中でも最も小柄な馬。
1番人気は珍しくエイダン・オブライエン厩舎が送り込んできたチェンジングオブザガード Changingoftheguard 。スタートで後手を踏んだため後方を進み、直線では馬群を縫うように追い上げましたが頭差及ばずの2着。ムルタ騎手の豪腕も一歩及ばず、か。
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